【GARMIN Edge 25J インプレ前編】入門機と侮るなかれ、コスパ上々の超軽量GPSサイクルコンピュータ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【GARMIN Edge 25J インプレ前編】入門機と侮るなかれ、コスパ上々の超軽量GPSサイクルコンピュータ

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GARMIN Edge 25J
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自転車に取り付けて、走った距離やコース、速度など様々なデータを計測、記録するサイコン(サイクルコンピューター)。そのトップメーカーであるGARMINから、これまでになかったコンセプトの新モデルが登場した。

従来の半額近い低価格を実現した『Edge 25J』だ。そのボディは驚くほどコンパクトになっているが、機能面では妥協していないところがGARMINらしい。

◆Edgeシリーズから初めて登場した低価格モデル

GARMINのサイコンといえば「Edge」シリーズ。中核モデルである「500」シリーズに加え、より本格的な機能を備えた「800」シリーズや「1000」シリーズがあり、いずれも高い評価を受けている。しかし、最も低価格な『520J』の本体のみのモデルでも、価格は3万6000円(税別)。

その機能からみればコストパフォーマンスは高いが、誰でも気軽に買える価格とは言いがたい。とくに、本格的なトレーニングではなく、健康維持やダイエットのために自転車での通勤や散策を楽しもうという人には、少し敷居が高いといえるだろう。







今回発売されたEdgeシリーズの新モデル、Edge 25Jは、そういった需要に応える低価格が最大のウリだ。2万円を切る1万9800円という価格設定は、Edge 520Jの半額近い。Edgeシリーズは500番台のモデルから始まって800番台、1000番台のモデルへと上方向にラインアップを拡充してきたが、今回は下方向へと裾野を広げてきたわけだ。

ただ、市販されているサイコンには1万円以下のモデルも多数あり、それこそ1000円台で買えるものまである。それらと比べたらまだまだ高い、と思う人もいるかもしれない。しかし、思わず飛びつきたくなるような低価格サイコンの機能はごく限られており、Edgeシリーズと比較できるものではない。どちらもサイコンと呼ばれているが、実質的には別のジャンルのアイテムと考えるべきだ。

低価格サイコンはいわばメーターであって、速度計と距離計の機能がメインとなっている。それに対して、Edgeシリーズのような高機能サイコンでは、GPSによって走ったコースの記録ができる。自転車では重要なデータである勾配や高度も計測、記録が可能だ。また、速度や走行距離のデータもGPSによって取得するので、面倒なセンサーの取り付けが必要ない。さらに、こうしたデータをネット上のクラウドサービスに保存し、後で振り返ったり、分析することもできる。

気軽に自転車を楽しみたい人にとっても、これらのデータはとても有意義だ。とくに、データを蓄積できることに大きな意味があり、いつ、どの道を走ったか、何年経っても振り返ることができる。いわば自転車ライフの日記のようなもになるのだ。この日記はサイコンを購入した日から始まるので、もしこれから自転車を始めるなら、最初から本機のような高機能サイコンを購入しておきたい。後で購入すると、それまでに走った記録がなくて、ちょっと残念な思いをするからだ。


◆重量わずか25gのコンパクトボディ、取り付けも1分かからず完了

では本機の基本スペックから紹介していこう。本体は縦40mm、横42mm、厚さ17mmと非常にコンパクト。ちょうど腕時計からバンドを取り外したようなサイズだ。ボディは樹脂製で非常に軽く、わずか25gしかない。そこに搭載されるディスプレイは2.3センチ四方のモノクロで、解像度は128×160ピクセル。本体が小さいのでディスプレイも必要最小限といえるだろう。







バッテリーはリチウムイオンを搭載しており、最長8時間の使用が可能となっている。消費電力の大きいGPSを搭載してこのサイズであることを考えると、なかなか優秀だ。また、本体は防水等級IPX7となっているので、雨の中で使用しても壊れることはない。この軽量さと防水性能は万が一の転倒時や不測の天候悪化でも本体の破損や故障から免れるので重要な機能性といえる。GPSレシーバーは日本の準天頂衛星みちびき、ロシア版GPSのグロナスに対応した高感度レシーバーを搭載しており、一度に受信できる衛星の数が多いため、位置精度は折り紙付きだ。

サイコンには各種のセンサーが付属するタイプが多いが、本機のパッケージに含まれるのは、本体の他には自転車に固定するためのマウントと専用のUSBケーブルのみだ。すべてのデータの計測はGPSによって行われ、走行距離、速度、走行時間、ラップタイム、走行したコース、標高、勾配などを計測、記録することができる。もちろん、時計として現在時刻を表示する機能もある。

本機には別途販売されているGARMINのセンサーを無線接続することもできるのだが、しかし、外部センサーがないことこそが、本機の美点ともいえるだろう。センサーがないから取り付けは非常に簡単で、付属のマウントを自転車のステムなどにゴムバンドで固定するだけ。1分もあればできる。マウントへの本体の脱着は90度ひねるだけで、こちらは1秒あれば可能だ。コンビニに立ち寄る時もさっと外していけば、盗難の心配はない。また、旅行先でレンタルサイクルを借りた場合などもすぐに取り付けられるし、正しい使い方でないが、ポケットに入れておくだけでも各種データの記録は可能だ。

また、本機にはBluetoothが搭載されており、スマートフォンと接続することができる。スマートフォンに専用アプリのGARMIN CONNECTモバイルをインストールしておけば、走行したデータが自動的にクラウドサービスのGARMIN CONNECTにアップロードされるので、いちいちデータを保存する手間が必要ない。また、スマートフォンにメールなどが着信した時に、本機の表示とブザーで知らせるスマート通知機能も使える。


◆GARMIN CONNECTで目標を設定してモチベーションアップ、知らないコースを発見したり体重管理でダイエットも

GARMINはクラウドサービスの「GARMIN CONNECT」を無料で公開しており、GARMIN製のフィットネスデバイスのユーザーはそのデータを保存、管理することができる。このサービスは非常に利用価値が高く、ある意味ではGARMINのサイコンの最も大きな魅力といってもいい。

GARMIN CONNECTでは走行したコースや距離、タイムなどをいつでも確認することができる。コースは地図上に表示され、速度や標高はグラフになっているなど、非常にわかりやすい。もちろん、一度アップロードしたデータは消えることがなく、サイコンを紛失、破損してもデータには影響がないし、サイコンを買い換えても走行データは連続的に管理できる。データのアップロードはパソコンと本機を接続するか、スマートフォン経由で行う。スマートフォンを使うと自動的にアップロードされるのでオススメだ。

保存されたデータは前述のように自転車ライフの日記として振り返ることができるのだが、もう一つ、大きな意味がある。走り続けるためのモチベーションの維持に絶大な効果があるのだ。GARMIN CONNECTにはユ-ザーのやる気を奮い立たせる工夫がいくつもあり、例えば自分で「走行距離1000km」などのゴール(目標)を設定できる。毎日、ゴールへの進捗が表示されるのでなんとか達成しようという気になるのだ。ゴールは距離だけでなく、走った時間や消費カロリーで設定することもできる。

また、自分の好きなコースをセグメントとしてアップロード、公開できる機能がある。すでに多くの人がセグメントを登録しているので、自宅近くのセグメントを検索すれば、知らなかったサイクリングコースを見つけることができる。こうして見つけたセグメントを本機にダウンロードすれば、簡易的ながらナビゲートもしてくれる。

GARMIN CONNECTは自転車だけでなく、ランニング、ウォーキング、ゴルフなどのデータを保存、管理できるので、自転車とウォーキングで合計どれだけカロリーを消費したか、といったことも簡単に調べられる。スポーツとしての運動だけでなく健康維持のための運動も管理しやすいように配慮されているので、だれにでも使いやすいサービスだといえる。

《取材協力:いいよねっと(GARMIN製品 日本総代理店)》
《山田正昭》
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