藤光:僕はちょうど末續(慎吾)さんと代表が入れ違いぐらいなんですが、自分が代表に入った時に、正直個人でファイナルを狙える選手があんまりいなかったのかなと思っていて。
身近でそういう選手を見ていないと「自分は無理だから」となってしまうし、目立とうと思わない。ただ出るだけとか、どんなものなのか自分で確認するぐらいになってしまう。そんな思いをさせたくない気持ちがあって、代表に入ってきた若い子たちが(ファイナルを狙える選手を)目指して代表に入れる環境にしてあげたいと思う。
僕がファイナルに残って、サニブラウン(・ハキーム)くん辺りが「じゃあ次は僕たちだ」と思ってもらえるような気持ちになってもらいたい。そういうのはしていかないといけない仕事なのかなと。
その意味で2016年はしっかり(ファイナルで戦えるところを)見せて、下の代の子たちにそういう風に思ってもらえるような環境にしていければと思っています。
---:レースやトレーニングで身につけるウエアに対するこだわりを教えてください。ナイキが藤光選手をサポートをしていますね。
藤光:やっぱり、オシャレ度じゃないですか?(笑)見た目も大事。人の目に最初に入るのは見た目で、最近の若い子はファッションに対して敏感になっていると思うので、カッコ良さやかわいさは注目するところだと思う。
そういう意味でナイキのウエアはファッショナブルでオシャレな要素がものすごく高いものになっている。気分的にも高揚させてくれるというか、着るものって自分や見ている人の気分を変える要素を持っていると思うんですよね。
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藤光謙司選手
めちゃくちゃダサいファッション性のないものを身に着けて運動している人と、オシャレな人が同じことをしていても見え方は違う。やってる側としても気持ちが違うと思う。(ナイキは)そういうところを考えてくれているのかなと思う。スポーツ選手のファッションは必要不可欠なものだと思っているので、そういう意味ではすごく重宝、魅力的ですね。
---:こだわって取り入れているカラーはありますか?
藤光:ワンポイントで派手な蛍光イエローとか一個ぐらいは入れてるかな?全部地味にならないように。一個ワンポイントで映えるものを置いておきたい。
全身コーディネートをいつも考えてウエアを選びます。ワンポイントのアクセントの色をシューズに置くのか、ウエアなのかその時々で違うのですが、黒一色でまとめてもどこかに蛍光色が入っているとか、差し色みたいなやつを入れるようにしています。
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●陸上・藤光謙司選手に聞く
その1 自己新連発の秘訣は「長期プランニング」
その2 マルチスプリンターと呼ばれるが「速い選手は何でも速い」
その3 34歳で迎える東京オリンピックは「目指せなくはない」