ウェアラブルテックエキスポ2015が都内で開催された。9月7、8日と2日間のスケジュール。7日の午後は、オリンピックとウェアラブルテクノロジーをテーマに関係者が集まってディスカッションが行われた。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から、室伏広治さん、館剛司さん、慶應義塾大学院から夏野剛さん、ネットイヤーグループから石黒富士代さんらが考えを述べた。
日本らしいIoT作りという話題に及び、石黒さんが意見を述べた。
「オリンピックを日本でやる期待感、日本で何やるんだろうという、いい機会ですよね。計画が進んでいるまちづくりですが、東京ってすごくいい街だなと思います」と展開。
「東京の良いところは、均一性がないところですね。範囲的には大きいので日本にこんないろいろなものがあるんだ、と見せるために、デバイスを使えばいいと思います。IoTの集大成としてまちづくりができればいいと思っていて、少し話し合っているんです。東京は、街ごとにファンを持っている、それが良いですよね」
具体的にウェアラブルデバイスについても言及した。
「ディズニーがMagic Bandに10億ドル出資しました。このバンド、入場券だけでなくて食事など何にでも使えるんですよ。決済はホテルでやってくれるんですが、結構お金を使ってしまう。しかもミッキーで可愛い。この仕組みを配って、いろいろなレストラン使えたり、VRが見られたり、国全体がデジタルマーケティングで、情報発信できるようになると良いですね。課題は全体のサービス設計です」とした。
新しいサービスの採用は、国内のものが優先されるのか否か、との問いに、館さんが答え「それは10人いれば思いは違いますよね。日本はパーツの技術が競争力の根源だということもありますし、サービス設計が課題ということもあります」とした。
夏野さんは「東京ディスニーランドには、このサービスを提案して断られました。今儲かっているのになぜやるんだと。なんでもいいんです、技術の問題ではないんです。何をやるかが大事で、基本はオープンであることです」とする。
「あと5年、ビッグデータで何をやるかです。例えば全ての信号のデータを公開するとします。そうしたら、Googleは最適な交通情報を出しますよ。例えば駐車違反、100人のスマホから違反を訴えられたら罰しましょう。なんでも『サインイン』とかやめましょう。今できることからやるのが大事です」とし、実行力の大切さを説いた。
《編集部》
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