国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)が犬猿の仲なのは、もはや周知の事実だ。5月に行われたFIFA会長選で、UEFAのミシェル・プラティニ会長は反対派を集め、ブラッター会長を追い落とそうとした。
その試みは失敗に終わり、5期目に意欲を燃やしていたブラッター会長だが、一連の汚職事件で捜査の手が及んだことによりわずか4日で辞意を表明した。現在は次期会長が決まるまでのつなぎとして会長職にとどまっている。
退任目前のブラッター会長だが、自身に反旗を翻したUEFAとプラティニ会長に対し、「ひとつの大陸がFIFAを支配することはできない」と挑発的とも取れる発言を行った。
「過去にひとつの連盟が他の連盟より優位に立とうとしたが、FIFAではそういうわけにはいかない。会長の座を取り戻すために、そういう動きもあったのは明らかだ」
名指しこそ避けたがUEFAのことを言っているのは確実だ。2016年の2月26日に行われる次期会長選に向け、出馬を表明しているプラティニ会長に釘を刺す狙いがあるものと見られる。
《岩藤健》
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