今シーズン最初のレースは大陸選手権で、ナショナルチームとしてもすごく大事なレースだった。コースはフラットな市街地内で8.1kmの周回を10周回するコース。ところどころに危ないコーナーもあるが、特に難しいコースではなかった。
スタートは夜の8時といつもとは違い、真っ暗な中で設置された街灯のあかりでレース。距離は短かったため、最初から全力で行くイメージだった。チームとしては岡篤志（EQADS）がスプリントになった時に控えててくれていたので、自分は動きやすく、最初の周から8人の逃げに加わることができた。
この逃げは有力国であったカザフスタンやイラン、その他の5つの国の選手もいたため日本チームとしても誰かが入るべき動きだったので自分がカバーした。
そこから数周逃げるも、カザフスタン選手がパンクで遅れて下がっていった。後ろの集団がカザフスタンによってペースが上がることが予想されたので、ここからは逃げ集団にいつつもできる限り足を溜め、次の展開にも加われる準備をしていた。
そこからいったん集団に吸収されてレースは振り出しに戻った。戻った時はそのまま次の展開には参加せず、少し様子を見ていたら徳田優（鹿屋体育大/チャンピオンシステム）や面手利輝（EQADS）が展開に加わってくれていて安心して休むことができた。
そこから徳田が6人の逃げに入る。後ろからはそこに選手を送り込めなかったカザフスタンが2人入った追走ができたのでそこに乗っかる。前に徳田がいたので自分は無理に回ってペースを上げる必要もなかったので流れでローテーションに加わる程度。同じく前に選手がいたイランはペースを乱し、追いつきそうもなかった。
前の集団は見える位置にいたが、なかなか追いつきそうもなかったのでコーナーを利用して立ち上がりで後ろが離れた時に一人でブリッジをかけ、無事前に追いつく。すぐ後には2人の選手も追いついてきて9人になった。
日本チームはここに2人送り込めたので、徳田と話し合いながら交互に反応してお互い体力をセーブしつつ走った。最後の2周のとき、イラン選手が単独で飛び出して後ろは追わずに少し差が開いた。
これは逃げ切れると思ったので集団から飛び出した。フィリピン選手が着いてきたがなんとか振り払って1人でイランに合流して2人になった。そこからいいペースで回して、気がつけば最後の周に入るころには30秒差があると聞いた。
ここで逃げ切る可能性が出てきたので、最後のことを考えて最大限に足を溜めながらイランの選手と2人で進む。スプリントになると勝てる可能性が低かったので、アタックして単独でゴールするイメージでラスト2kmからはアタック合戦。
最後の1kmを切ってからイラン選手をちぎって単独ゴールすることができた。今シーズンの初戦をいい形でスタートし、これから始まるヨーロッパのシーズンに向けて準備していきたいと思う。
《小石祐馬》
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