4km個人追い抜きの世界記録保持者で、先日のツアー・ダウンアンダーでも活躍したボブリッジ。そのアワーレコード挑戦は、オーストラリア・メルボルンの自転車競技場で、同国トラック選手権の中で行われた。数千人のファンが、ボブリッジを応援するTシャツやスティックバルーンで声援を送った。
自転車界で最も過酷と言われるアワーレコード。現在の記録は2014年10月にオーストリアのマティアス・ブランドル(IAMサイクリング)が樹立した51.852km。1周250mのトラックでは207周あまりに相当する。
ボブリッジは前半40周は1周平均17秒を切るハイペースでスタートする。次の40周は1周平均18秒前後とややペースが落ち、205周を過ぎたところでフィニッシュ。トータル51.3kmで挑戦を終えた。これは新ルールの下では2番目の記録となる。
極度の疲労と筋肉のケイレンで、フィニッシュ後はしばらく動くこともできなかったボブリッジは「実際に死ぬ以外で、一番死に近いと思うよ」と過酷な挑戦を振り返った。
「すごく痛い。おもしろいね。笑うしかないよ。大殿筋や大腿四頭筋がどれくらい痛いのか、表現することもできない。今までやってきた中でも、これからやることの中でも最もハードなことだった。20分を過ぎ、何が起こっているんだ、これからどうなるんだということに、やっと気づいたよ。でも、もうどこにも行けない。走り続けるしかないんだ。ずっとつらかったよ」
投稿 by Cycling Australia.