3月22日、さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランスの2014年開催に関する、基本合意会見が行われた。
会見後、ASOのジャンエティエンヌ・アモリ社長、同ツール・ド・フランス部長のクリスチャン・プリュドム氏に対しての取材会が行われた。
◆ツール・ド・フランスの海外進出の足がかりとして
ツール・ド・フランスの海外展開として、さいたま市との連携は、大きな足がかりになる。
プリュドム部長は今後の海外展開に関して「ツール・ド・フランスの世界展開については変化をみていく必要がある」との見解を示した。
「2013年のさいたまクリテリウムbyツール・ド・フランスは、予想した以上の成功をみました。日本では自転車競技への関心の高まりがあると思います。ツール・ド・フランスには日本から別府選手、新城選手の参加もありました。このように(最高峰の舞台で活躍できる)選手がいます」
「そして今回は仏スポーツ大臣も来ていただきました。ツール・ド・フランスではルーアンにおけるデッドヒートがあった訳ですが、そこで活躍したのは新城選手でした。大臣は以前このルーアンの副市長でもありました」
「ツール・ド・フランスに日本人選手が参加し、日本にも放送される。こうした少しずつひろがりが、クリテリウムの開催につながっていると思います」と話した。
また、アジア地域における日本の存在とツール・ド・フランスについては「アジアは重要な地域です。人口も多く進化のスピードが速いですね。世界のなかでもアジア、日本が重要で、したがってさいたま市との連携が重要なのです」と意見した。
◆ツール・ド・フランスの文化的価値
文化としてのツール・ド・フランスについて繰り返し言及したプリュドム部長。「ツール・ド・フランスはスポーツの祭典でありますが、人をつなげる架け橋でもあります。ツール・ド・フランスにより、フランスと日本が近づいていく事がとても大事です。さいたま市のクリテリウムがフランスの文化を理解する一助になると思います」と説明した。
加えて「(トップ選手の)フルームが、さいたまクリテリウムが良かったと、オマーンでコメントしてくれた事は本当に良かったなと思っています。日本とまったく関係のないところで、選手がさいたま開催を評価していることはとても価値がある事です」とした。
◆ツール・ド・フランスの商業的価値
同社のアモリ社長は、さいたま開催のビジネス的側面に関してコメントを求められ、「さいたまでクリテリウムを実施する最大のポイントはツール・ド・フランスの人気が日本で高まる、ということに尽きます。JSPORTSのツール・ド・フランス放送や、ツール・ド・フランスナイトの実施などで、商業面よりも文化面での浸透を図る事が大事です」と述べた。
◆新たな取り組みも示唆
プリュドム部長は「海外にツール・ド・フランスを持っていくときに一番大事にしているのは熱心なファンがいる、笑顔でみてくれる、ということです。オーガナイズの基本理念としては、長い時間をかけて関係作りをしていくということ、そして関係者の誰もが喜べる作りにすることですね。私もさいたまのファンたちの熱狂、熱意に会いに来たいです」とコメントした。
「秋の開催なので2014年の内容は言える段階にないけれども、前回にない、新しいものを盛り込んでいきたい、サプライズができたらなと思っています」。
(土屋篤司)
《編集部》
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