ツール・ド・フランスには無線機を使ってレース状況を関係車両に伝える「ラジオツール」というシステムがある。自転車競技の第1言語であるフランス語で先頭集団を構成する選手のゼッケン番号が読み上げられ、続いて英語・イタリア語・スペイン語でトランスレートされる。
このラジオツールで、ゼッケン番号で伝えられない特別のケースが3つある。まずはマイヨジョーヌを着用する選手。たとえば第6ステージの場合ならゼッケン33のカンチェラーラがこのジャージを着用しているので、最高の敬意を表して彼は「マイヨジョーヌ」とコメントされる。続いて歴代の総合優勝者。アームストロングやコンタドールはゼッケンで呼ばれない。選手名そのままだ。
そして最後が「新城幸也」。新城のゼッケンは142番だが、「サンキャラントドゥー」とは呼ばれない。「アラシロ」。厳密にはちょっとフランス語流に「ブイグレテコ~ム、アーシオ」と。これを聞いたときは感動した!
《編集部》
page top