MTBのW杯ベルギー大会で山本は54位 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

MTBのW杯ベルギー大会で山本は54位

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 MTBのワールドカップ・ベルギー大会が5月3日に行われ、山本幸平がトップから9分42秒遅れの54位になった。出場は203人。以下は同選手のレポート。

 先週のドイツ・オッフェンベルク大会から月曜朝にフランスの家に戻り、木曜日の昼にはベルギーのハウファリス大会に向けて出発していた。移動が多いから大変だったが、練習の方はハードにしていて、食事もうまく制限をしてこの大会に臨んだ。先週は、思っていたほどうまく走れなかったので、いろいろと考えて、イメージを膨らませてレースの時を待っていた。
 試走は、金曜日と土曜日にこなしてており、どこのラインを走れば速いか、そして危険な箇所も把握して、気持ちよく、そして感覚とやる気に満ちて試走を終えた。

 そして、迎えた日曜日。朝練習も感覚とやる気に満ちて気持ちよい。アップ時もイメージがしっかりできていたし、心拍もうまく上がってくれて調子がいいと感じながらスタート地点へ向かった。
 やはりワールドカップ。スタート前は独特の空気が感じられる。80番目にコールされてスタートを待った。
 笛の音とともにレースが始まった!

 やはり身体の反応はよく、いいスタートができたが、前のライダーが遅い! うまくラインを作って交わして前に行く。位置取りやラインの奪い合い、身体の使い方、レースで学ぶことはたくさんある。そんなことを少し思っていたが、心拍はスタート2分40秒後に今回のレース中のMAX心拍189拍で進み、全身が乳酸に包まれていた。
 しかし、少しでも前に行かなくては。この後の大混雑に巻き込まれるのは分かっていたので、お構いなくペダリングしていった。
 頑張ってペダリングしたお陰で大混雑にはならずに済んでスタートループを54位で終えた。しかし、その後が辛かった。心拍もお構いなしでペダリングしたお陰で、失速はしていないものの、ペースを上げることができずに順位を落としてしまっていた。気持ちとは裏腹に身体はお疲れモード。
 何とか小集団では走っていたが、あまりいい感覚ではなかった。というか、まだまだ身体の鍛え方がトップ集団で走れる身体では無いのを感じた瞬間だった。
 ここから上がっていける者と落ちていく者。リザルトを見れば勉強になることが一杯ある。僕は、落ちていく者になり後退してしまっていた、
 集団では走っているが勢いのある者が前に行き、順位は63位まで落ちていた。でも、ここにきて冷静になってきた。ペースは上がらないが、展開はできているし、すぐ前にはたくさんのライダーが見えているのは確認できて進んでいた。
 2周目終了時では69位で通過して進む、3周目には少し雨が降りドライタイヤで走っていたので心配したが、すぐに雨は止まり一安心。大きなミスもなく3周目終了時68位通過。あとは残り2周! 僕は残り2周で踏めた者が勝利を手にすると常に思っているので、気持ちを入れなおして進む。踏めているが、まだ足りない。
 4周目終了時には66位通過。そしてファイナルラップへ。60位までワールドカップランキングを与えられるのを知っていたので、最低でも60位には入らなくてはと思いペダリングしていく、前にはライダーが見えている。
「オラオラ」と言い聞かせて勢いを感じた。面白いくらいに抜くことができ、12人抜きして、54位でレースを終えた。今までのワールドカップではリザルトでは一番いい結果となった。
 しかし、それと同時に、トップ選手との身体の使い方や作り方が、まだまだトップクラスではないのを感じた。でも、ここまでのレベルには去年までの僕では達成できていない領域なので素直にうれしい部分もある。
 このレベルで走れているから楽しいし、やってやろうって思える。やっていないことがあるから、この結果なのである。ここまで見えてきている世界。この、やることを見えているうちに強くならなくてはいけない。しっかりと、前を見て、僕はこれからも進みたいって思えたレースだった。
《編集部》

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