片山右京が願いを唱えた自転車展示会のトークショー | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

片山右京が願いを唱えた自転車展示会のトークショー

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 国内最大の国際自転車見本市、「サイクルモード・インターナショナル2007」は11月24日に大阪市のインテックス大阪で開幕し、スペシャルトークショーのゲストとして元F1ドライバーであるとともにサイクリストでもある片山右京(44)が登場。同イベントの東京会場でゲス
  •  国内最大の国際自転車見本市、「サイクルモード・インターナショナル2007」は11月24日に大阪市のインテックス大阪で開幕し、スペシャルトークショーのゲストとして元F1ドライバーであるとともにサイクリストでもある片山右京(44)が登場。同イベントの東京会場でゲス
 国内最大の国際自転車見本市、「サイクルモード・インターナショナル2007」は11月24日に大阪市のインテックス大阪で開幕し、スペシャルトークショーのゲストとして元F1ドライバーであるとともにサイクリストでもある片山右京(44)が登場。同イベントの東京会場でゲストに呼ばれた俳優の鶴見辰吾(43)や、日本人プロとして唯一ツール・ド・フランスに出場した今中大介(44)とは自転車仲間だ。休日は時間が合えば3人で山へ走りに行くこともある。「鶴見さんには勝ってるからね。次は今中さんに勝つよ、オレ!」など、持ち前の負けず嫌いを語って会場を沸かせていた。

 右京が自転車に乗り始めたのは小学生のころだ。川に落ちていた自転車を拾って直し、それでサイクリングに出かけた。すぐに自転車で長距離を乗る魅力にとりつかれ、東海道をツーリングしたこともある。
 その後、F1レーサーに。飛び込んでみると、現実では想像もつかないようなシビアな世界が待っていた。レースが始まる前には、動物に戻ったような精神状態にまで追い詰められる。ヘルメットをかぶって自分の世界に入る。シートに座ると心臓の鼓動が一気に激しくなり、スタートの合図となるランプが点灯すると瞬時に加速して、スピードにホリックしていく。気がついたら集中治療室にいるということも何度かあった。それでも右京は今日まで生きてきた。

 右京は自転車にただ乗るだけでなく、人の命にふれる活動をしている。難病の子供の夢を叶えるために設立されたNPO法人「メイク・ア・ウィッシュ」に労力を惜しまず協力し、死の瀬戸際にいる子供や養護施設で育った子供に何十人、何百人と会った。
 右京自身も子供たちが置かれた現実に言葉を失った時もある。
「現実的に考えたら、変えられない環境もあると人は目をそらす。それでもオレたちは現実を直視して、変えていかなきゃ」と話す。
 このトークショーで右京は、人々に知ってほしい現実や、自転車に託している自身の願いについて話した。環境のことや、自転車の交通事故で亡くなった人たちのこと、自分が自転車に乗って感じた感動などだ。
「自分一人だったら微力かもしれない。でもその微力がたくさん集まれば大きな力になる。その力で色々な現実を変えたい」と語る。
 トークショーの終盤に右京は、「世界中に自転車という種をまき、その種がいろんなところに葉を広げていつか花が咲く、そんな感じのことをやりたい」と話した。
 右京の願いが託された自転車の種。その花の根は、私たちの幸せにつながっていく。(岡田由佳子)
《編集部》

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