TREK新型マドン発表会レポート<その2> | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

TREK新型マドン発表会レポート<その2>

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 遂に発表されたTREKの新型マドン。「新型マドン発表会レポート<その2>」では、全く新しい構造を取り入れたフレーム各部の詳細をレポートする。
  •  遂に発表されたTREKの新型マドン。「新型マドン発表会レポート<その2>」では、全く新しい構造を取り入れたフレーム各部の詳細をレポートする。
 遂に発表されたTREKの新型マドン。「新型マドン発表会レポート<その2>」では、全く新しい構造を取り入れたフレーム各部の詳細をレポートする。

・フォーク
従来のフォークでは、ヘッドパーツのベアリング受けを挿入する必要があるためクラウン部分を直角に加工する必要がある。しかし直角に曲げられたカーボン繊維には応力が集中する。切削によって加工された場合でも繊維自体が切断されてしまうため、強度は低下し、それを肉厚で補う事で重量増も招いていた。
新型マドンのフォークはヘッドパーツ下側に1.5インチサイズの大径ベアリングを使用し、高精度のネットモールディング技術によりベアリングがフォーククラウンのベアリング受けにダイレクトに収まる。ヘッドパーツのクラウンレース及びカップがなくなり、切削加工、圧入、打ち込みといった組み込み時の作業が不要となるため、直角に加工する必要も無く、カーボン繊維をまっすぐに配置できるのでフォーク全体を通じて高強度となる。従来のMadoneフォークと比較しても最大120グラムの軽量化を実現しているという。

・BB
いままでのロードバイクフレームは、ボトムブラケット(BB)のシェル幅を工業規格に合わせて68mmや70mmにする必要があり、フレーム設計において制約をもたらしていた。新型マドンのBB部分は全く異なる構造を持ち、ネットモールディング技術により高い精度で内径を成形することができるため、BBのベアリングは専用工具や高トルクを加える必要がなくフレームに直接組み込まれる。
これによりBBシェル幅は90mmまで拡大され、大口径ダウンチューブの採用やチェーンステー取り付け幅の拡大を可能とし、BBまわりの横剛性は48%も向上しているという。さらにBB本体のボディーやカップも必要としないため、軽量化にも貢献している。シマノ、ボントレガー、スラム、FSA、およびカンパニョーロ製の2ピースクランクに対応している。

・シートマスト
新型マドンでは、シートチューブをそのまま上に延長し、かぶせるキャップを上下させることによりシート高を調整する「シートマストデザイン」を採用。一般的なシートポストデザインでは、シートピラーの内径に合わせたスリーブなど多量の素材を必要としていたが、新型マドンのシートマストデザインでは必要とされる素材量が少なくてすむため、シートチューブのしなりが自然になり、前年モデルのマドンと比べ縦方向への柔軟性を39%も高めている。これにより軽量化と同時にナチュラルな乗り心地と、正確なロードインフォメーションを得ることができる。
また、ベストフィットのシートポジションを得られるよう、シートマストは3種のオフセット(5mmおよび20mmのセットバック、10mmの前乗り)と2種類の長さ(120mm、160mm)が用意されている。サドルクランプの傾斜角は無段階調整が可能。

・トータルパフォーマンスシステム
新型マドンでは、フレームセット全体を妥協なく一体化するというコンセプトのもと、ヘッドセット、シートポスト、ボトムブラケット、フォークを一つのシステムとして設計されている。これにより2007年モデルのマドンフレームセット(ヘッドセット、シートポスト、ボトムブラケット、フォーク)と比較して250g以上の軽量化を実現している。
《編集部》
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