世界遺産登録記念イベント、11月に那智勝浦町で開催 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

世界遺産登録記念イベント、11月に那智勝浦町で開催

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今年7月に世界遺産に登録された那智勝浦町熊野古道でヒルクライムレースが開催される。このコースをアテネオリンピックに出場した唐見実世子選手が試走した。

今年7月7日、熊野古道を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が、世界遺産リストに登録された。その世界的資産価値のある信仰の道で、ヒルクライムレースが開催される。全長30.7km、標高差960m。

 スタートは那智勝浦町内の体育文化会館。この大会のキャッチコピー「ゼロからの挑戦」の言葉通り、海抜0m地点からのスタートとなる。その後、波の音を聞きながら町内をパレード走行し、世界遺産のひとつ「補陀洛山寺(ふだらくさんじ)」を通って、那智山へ向かう。正式スタートは、「熊野古道大門坂(くまのこどうだいもんざか)」。ここは、熊野詣が流行した平安時代の面影をもっとも残す古道だ。樹齢800年の夫婦杉を初めとして、200本もの古木が立ち並ぶ。そしていよいよ、日本一の滝と言われる「那智の滝」へ。滝幅13メートル、高さ133メートル、毎秒1トンの水量が絶壁から落下する様を目の当たりにする。

 途中、勝浦・熊野灘を見下ろす絶景ポイントがあり、ゴールの大雲取山山頂では、熊野の山並みも見渡すことができる。
このコースを事前に試走したのは、アテネオリンピックに出場した唐見実世子選手だ。大阪から自走で現地入り。いにしえの人々は、京都から片道15日をかけて熊野路を歩いたと言うが、現代の唐見選手は、ロードバイクという脚を持ってこの修業に挑んだ。

「全体的に斜度は緩やかなんですが、29km地点で激坂が現れるんです。そこへ行くまでのギア比は39-23でも大丈夫。ただ、その激坂だけは39-27でもキツイかも。路面も少し滑りやすくなっていますし。誰かが前で足をついたら、後ろの人も止まるハメになるでしょうね。ギアの選択が難しいレースになりそうです」と唐見選手。「29km地点にシクロクロスバイクを置いておきたい!」と、冗談も飛んだ。世界遺産を走ることについて聞くと、「日本にもこんないいところがあるんだと感激しました。レースで熊野古道の名所が回れるんで、レース後に改めて観光してみたいと思いました」と、声を弾ませる。

熊野古道を歩くと、過去の過ちや病気、悩み、苦しみのすべてが浄化され、新しく生まれ変わることができると信じられてきた。このレースの苦しみも、きっと明日へつながるに違いない。
世界が認めた神の地で、日頃の成果を試し、また日本の大自然を再確認してほしい。

■イベント詳細

●競技内容と参加費:
(A)体育文化会館→大雲取山頂30.7km \6,000
(B)体育文化会館→那智高原 17.9km ¥5,000
(C)大門坂駐車場→那知高原 ¥3,000 ※参加費は傷害保険等含む

●参加定員:300名(予定)
●申し込み期間:平成16年10月1日~平成16年11月10日まで
●参加資格:中学生以上の健康な方(18歳未満の方は保護者の同意書が必要)
●バイクの種類:ロードバイク、マウンテンバイク(いずれも要ヘルメット)
●申し込み方法:専用申し込み用紙に記入の上、郵送またはFAX
●申し込み用紙・レースに関する問い合わせ先: 熊野古道ヒルクライム実行委員会
●TEL 090-1583-8890 FAX 0735-52-6611
●電話の受付は平日の午前9時~午後5時
《編集部》
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