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MLB公式サイトは4日(日本時間5日)、「新加入した選手にとって本拠地球場はどのように影響するか」と題した記事を掲載。大谷翔平投手を始めとする、今季の移籍選手に及ぼす影響を特集した。
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■ドジャースで最大の恩恵を受けるのは……
最初に挙げられたのが、エンゼルスを退団しドジャースと10年契約を結んだ大谷。結論から言うと、わずかなメリットとデメリットが混在するものの「打撃に関する影響はほとんどなし」というのが、同記事の見解だ。
MLB公式のデータページ『Baseball Savant』には、球場ごとの偏りを表す指標「パークファクター」が詳細に掲載されている。安打や本塁打の出やすさを始め、打球の飛距離に影響する要素(風、標高、気温、屋根の有無など)まで比較できる。大谷が6年間プレーしたエンゼルスタジアムは左打者に極めて有利な特徴を持っており、直近3年間の本塁打の出やすさは、平均を100とした場合で「122」に相当。ドジャースタジアムも「117」で、左打者の本塁打が出やすいとされている。
ポール際はやや奥まっているが右中間が直線状で狭いエンゼルスタジアムと、ポール際は近いものの右中間と左中間が弧を描いて広いドジャースタジアム、それぞれの特徴を考慮すると、プラスマイナスゼロの「ニュートラル」判定というわけだ。
ドジャースの打者で大きな恩恵を受けそうなのが、テオスカー・ヘルナンデス外野手。昨季マリナーズに所属したヘルナンデスは、メジャーでもっとも打者に不利な球場「T-モバイル・パーク」でプレーし、打率.258、26本塁打、93打点の成績を残した。移籍した今季は開幕から打撃好調で、ここまで9試合でムーキー・ベッツ内野手に続くメジャー単独2位の4本塁打を記録。
3月29日(同30日)に地元で放った本塁打は、全30球場のうち11球場でスタンドインという当たり。昨季までの「T-モバイル・パーク」であれば入らないというフェンス際の一打だった。
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(H.Ariga/SPREAD編集部)