今季終了後、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦が見込まれる山本由伸（オリックス・バファローズ）。米メディアによると、25歳右腕に対する各球団の評価は高く、すでに争奪戦の様相を呈しているという。
山本は18日の千葉ロッテマリーンズ戦（パ・リーグCSファイナルステージ）に先発登板。この試合をサンフランシスコ・ジャイアンツの編成本部長ファーハン・ザイディ氏が視察したと、米スポーツメディア『The Athletic』が伝えた。
◆「まるで巡礼のよう」山本由伸をスカウトしたジャイアンツGMが大絶賛「世界トップクラスの先発」
■ザイディ編成本部長が来日
今オフのフリーエージェント（FA）市場において、トップクラスの人気を誇る山本。メジャー挑戦が表明された場合、ロサンゼルス・ドジャースやニューヨーク・メッツなど複数の強豪チームが獲得に乗り出すと言われている。
米スポーツメディア『The Athletic』によると、山本が先発した18日ロッテ戦にはジャイアンツのザイディ編成本部長が足を運んだという。この日の山本は勝ち星こそついたものの、7回10安打5失点と打ち込まれた。それでも同メディアは「最高の結果ではなかったが、25歳右腕に対する球団の熱意が冷めることはないだろう」と指摘。その上で「（山本の）ボールの質や制球力は驚異的。FA市場においてショウヘイ・オオタニに次ぐ注目選手となるはず」と記し、高評価が覆ることはないと主張した。
ジャイアンツは現地９月29日にゲーブ・キャプラー監督を解任しており、後任は未定。本来であれば新監督の選考・契約を優先すべきだが、それでも来日を果たし、京セラドーム大阪に駆け付けた。記事はこの行動について「獲得しようとする強い意向を示している」と分析した。
■今年こそスター選手獲得を
ジャイアンツは昨オフ、アーロン・ジャッジ（ニューヨーク・ヤンキース）やカルロス・コレア（ミネソタ・ツインズ）らスター選手と移籍交渉を行ったが、いずれもまとまらず。さらに千賀滉大（ニューヨーク・メッツ）の獲得にも名乗りを上げたが、こちらも最終オファーを提示するには至らなかったという。ビッグネームを逃し続けたのは残念だが、メガ契約が発生しなかったため、資金が潤沢に残っているという利点もある。
記事によると、ライバル球団の幹部やエージェントらが抱くジャイアンツの印象は「資金はあるが、影響力はあまりない組織」だという。
すでにヤンキースをはじめ多くの球団が山本視察に訪れており、獲得を争うライバルは少なくない。ジャイアンツは今オフこそ芳しくない評価を払拭し、トップターゲットを手に入れることができるか。山本の決断とともに注目が集まっている。
◆「もっとも望まれる選手」大谷翔平とマット・オルソン、両リーグ本塁打王の共闘に待望論 地区S敗退ブレーブスに獲得促す声
◆大谷翔平の移籍先として「適さない6球団」を選出 相性の悪さ1位は… 米メディアがランク付け
◆“負担を減らしたい”大谷翔平の移籍先候補 「最長8万キロ超え」移動距離格差が浮き彫りに
文●SPREAD編集部
