【ゴルフ/パナソニックOP】中島啓太、飛躍を予感させる涙の初優勝 勝負の分かれ目は“サンデーバックナイン” | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ゴルフ/パナソニックOP】中島啓太、飛躍を予感させる涙の初優勝 勝負の分かれ目は“サンデーバックナイン”

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【ゴルフ/パナソニックOP】中島啓太、飛躍を予感させる涙の初優勝 勝負の分かれ目は“サンデーバックナイン”
  • 【ゴルフ/パナソニックOP】中島啓太、飛躍を予感させる涙の初優勝 勝負の分かれ目は“サンデーバックナイン”

国内男子ツアーのパナソニックオープンは26日、京都府・城陽カントリー倶楽部(6967ヤード・パー72)で最終ラウンドが行われ、アマチュアの中島啓太(日体大3年)が、通算18アンダーで並んだ永野竜太郎とのプレーオフを制し、ツアー初優勝。アマチュアとしては史上5人目となるツアー制覇となった。

◆【2021パナソニックオープン】史上5人目のアマチュアV達成の中島啓太 プレーオフは「心臓の音が聞こえるくらい緊張していた」【一問一答】

■心臓の音が聞こえるくらい緊張したウィニングパット

トップから1打差の4位タイからスタートした中島は、前半は2バーディ、1ボギーと我慢のゴルフを展開。後半の12、13番でも連続バーディを奪取するなど、通算18アンダーとして最終組を待った。

首位タイスタートの永野は17番でバーディを奪い、通算19アンダーとして単独トップに立ったが、18番をボギーとして中島とのプレーオフへ突入した。

18番・パー3で行われたプレーオフ1ホール目。中島がティショットでグリーンを捉える一方、永野はグリーン手前のラフにつかまり2オン。中島のバーディーパットは外れたが、永野はパーパットがカップに嫌われボギー。パーパットをしっかりと沈めた中島が激闘に終止符を打った。

嬉し涙を浮かべながら臨んだインタビューで中島は、「応援に応えることができてうれしい。今日はワクワクしながらスタートできたし、同伴に(河本)力さんがいたので、楽しくゴルフができた」と振り返った。プレーオフ最後のパーパットの場面を問われると「心臓の音が聞こえるくらい緊張していた」とプレッシャーの大きな1打だったようだ。

今後の目標について問われ、「11月のアジアアマで優勝することが一番の目標。それに向けて自分を見つめ直し、もっと強くなってしっかりやっていきたい」と前を向いた21歳。現在アマチュア世界ランキング1位を保持しており、アマ優勝を果たした石川遼や松山英樹、金谷拓実らのように、さらなる飛躍を期待したくなる選手が誕生し、パナソニックオープンは幕を閉じた。

■勝負の分かれ目はサンデーバックナインのボギー

ツアー初優勝を目指す中堅か、ルーキーか、それとも、13年ぶりVのかかるベテランか。最後まで首位が目まぐるしく入れ替わる展開のなか、勝利の女神はアマチュアの大学生に微笑んだ。

降雨の影響もあり、平均ストロークが3日目の「70.800」に対し、最終日は「72.057」と、スコアの伸びない1日となり、いかにボギーを叩かないかが勝負の分かれ目となった。

3日目に首位タイに立った3人のうち、芦沢宗臣が序盤に4つスコアを落として早々に脱落、通算10アンダーの14位タイに終わった。代わりに台頭してきたのが44歳のベテラン・矢野東。8番からの4連続バーディーに加え、12番でチップインイーグルを決め、一時は単独首位に立った。

しかし、直後の13番をボギーとし、スコアを伸ばしたいパー5の16番ではダブルボギーを叩いてしまい万事休す。小林伸太郎とともに、通算16アンダーの4位タイで大会を終えた。とはいえ矢野は、KBCオーガスタ4位タイ、ANAオープン5位タイと、直近4試合中3試合で5位以内の好成績。今後の活躍を期待したい。

大岩龍一は安定したプレーで優勝争いを演じたが、勝負どころの15番で3パットのボギー。1打及ばず通算17アンダーの単独3位に終わった。今年は、予選通過した7試合全てベスト10以内でのフィニッシュ。優勝争いを演じながら、そこからどうやって抜け出すか。この経験を糧に、ツアー初Vを勝ち取ってほしいところだ。

一方で、またもツアー初優勝を逃したのが永野だ。17番で単独トップに立ったが、最終18番・パー3でティショットがバンカーにつかまり、それが目玉となり、2打目も再びバンカー。3打目を絶妙なショットで寄せ、プレーオフに持ち込むボギーパットを沈めたが、プレーオフ1ホール目のティショットもグリーンを捉えることができず、最後の最後に手元が狂ってしまった。

これが優勝へのプレッシャーなのかもしれないが、これを乗り越えないと、頂点には届かない。今季は初の海外メジャー挑戦となる全英オープンにも参戦するなど、経験値も増えている。今大会の悔しさをバネに、さらなる飛躍に期待した。

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文・SPREAD編集部

《SPREAD》
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