1回戦では京都フローラが兵庫ディオーネを1対0で下したため、2回戦では初戦勝者の京都フローラと埼玉アストライヤが対戦することとなった。この戦いの勝者が、まずは本格的にシーズンインとなる前のプレシーズンの女王ということになる。
尾張一宮駅、または同駅と並行に位置している名鉄一宮駅から2km弱、徒歩で約20分の地点にある一宮市営球場。好天にも恵まれ、多くのファンが足を運んでいた。
球場入り口付近にはJWBLのブースはじめ、各チームのブースもあり、関連グッズのほか、選手自身が作ったポーチやアクセサリー類なども販売されている。これは女子選手ならではだ。観客のお腹を満たす軽食類などの売店もある。
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さまざまなブースが並ぶ
この光景は千葉ロッテマリーンズの本拠地・ZOZOマリンスタジアム(旧・QVCマリンフィールド)などで見られる光景にも似ていて、旧来のプロ野球の球場周辺とは異なる文化を醸し出している。
■2回戦(2017年2月25日・一宮市営球場)
◇京都フローラがウインターカップに輝く!
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(フロ)植村美奈子、笠原優子、塩谷千晶―中村茜
(アス)海老悠、宮原臣佳、山崎舞―今井志穂
試合は後半に点の取り合いとなる見ごたえのある展開となった。前の試合では、終盤に得点を挙げて逃げ切った京都フローラ。その勢いを生かしたいところだったが、初回は中野菜摘(神村学園→尚美学園大)、小西つどい(京都西山ソフト→レオパレスソフト→ドリームスワールドソフト→ハニーズ)、地元一宮出身の三浦伊織(杉山女学園テニス→ドリームス)が、埼玉アストライヤの先発投手・海老悠(埼玉栄→レイア)に、あっさりと3人で抑えられた。
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京都フローラの先発は植村美奈子
一方、京都フローラの先発を務めた期待の若手・植村美奈子(神村学園)も、立ち上がりに四球を与えたものの、その後はしっかりと抑えて無難なスタートを切った。
先制したのは京都フローラ。3回表、8番の吉田奈津(京都両洋)が二塁打を放つと、その後バントは失敗したものの三塁へ盗塁を決めるなどして二死三塁と好機をつくる。ここで小西が、中越二塁打を放って1点を先制すると、三浦も巧みなバットコントロールで左中間を破る二塁打を放ち2対0とリードを広げた。
6回表、京都フローラは3人目の山崎舞(高津ソフト→日体大軟式)に対して四球とバントでチャンスを作ると、前田桜茄(神村学園→レイア)の三塁線を破る二塁打と9番の金山亜莉紗(福知山成美)の左翼線二塁打で2点を加えた。
これで、試合はほぼ決したかに思われたがその裏、埼玉アストライヤは二死二、三塁から8番の加藤優(厚木商・アサヒトラスト)が右越三塁打を放ち2点を返した。
「美しすぎる女子プロ野球選手」としてメディアなどでも紹介されたことがある加藤は、この日はこれで3安打。最終打席となった7回の二死満塁で仮に本塁打でも出ようものなら逆転サヨナラと共にサイクル安打達成という快挙達成となっていたが、さすがにそこまでには至らず、塩谷千晶(加藤学園ソフト→ドリームス)に抑えられた。
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ヒロインインタビュー (左)小西つどい(中央)植村美奈子(右)新原千恵監督
試合後の勝利インタビューでは、京都フローラの新原千恵監督(神村学園→尚美学園大→スマイリーズ→ディオーネ)は、「ここまで、いい形で仕上がってきました」とまずは、調整の順調さを語っていたが、最後には、「私たちは、もっともっといい試合をするので、一人でも多くの人に足を運んでほしい」と女子プロ野球を強くアピールしていた。
今年はJWBLとしても愛知県への普及をひとつのポイントにしており、このウインターカップだけではなく、公式戦の「ヴィクトリアシリーズ」でも、一宮市営球場で4月24~25日、6月7~8日にナイターで試合が組まれている。
また、7月と9月には刈谷球場で、8月と10月は豊田球場において、いずれもナイターでの試合が予定されている。