米Appleは現地時間9日、iPhoneを医学研究のために活用する「ResearchKit」を発表した。オープンソースソフトウェアフレームワークとして提供され、iPhone向けに作られたアプリを使うことで、患者データの大規模な収集などが可能になるという。
iOS 8には、ヘルスケアとフィットネス関連の新フレームワーク「HealthKit」が導入されているが、「ResearchKit」により、ユーザーが許可することで、サードパーティのデバイスやアプリケーションで測定された体重、血圧、血糖値、ぜんそく用吸入具の使用といったデータをヘルスケアアプリケーションから収集可能になる。
この仕組みを用いることで、「ResearchKit」は、世界中の多種多様な人々のデータを収集し、役立てるというツールとなるという。すでに世界の複数の研究機関が、ResearchKitを使用し、ぜんそく・乳がん・心臓血管疾患・糖尿病・パーキンソン病などの研究用アプリを開発しているとのこと。
ResearchKitは、患者のiPhone上の加速度センサー、マイク、ジャイロスコープ、GPSセンサーへアクセスし、患者の歩行、運動機能障害、健康状態、言語能力、記憶力を把握することも可能だ。研究参加者はアプリから、タスクの実行や調査結果の提出ができる。
ResearchKitフレームワークは4月にリリース予定。ResearchKitを活用したアプリケーションは、すでに米国では提供が始まっており、今後他の国でも提供される方針。iPhone 5、iPhone 5s、iPhone 6、iPhone 6 Plusと最新のiPod touchに対応する。
《冨岡晶@RBBTODAY》
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