【ウェアラブルEXPO15】帝人と関西大学、世界初の「生地で動きをデータ化する圧電ファブリック」を披露 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ウェアラブルEXPO15】帝人と関西大学、世界初の「生地で動きをデータ化する圧電ファブリック」を披露

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ウェアラブルEXPO15 帝人×関西大学 (撮影画像)
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帝人と関西大学は、1月14日から16日にかけて東京ビッグサイトで開催されている「ウェアラブルEXPO」にて、世界初の「動きを生地によりデータ化する圧電ファブリック」を共同出展した。

既に2012年の時点で、帝人と関西大学は、ポリL乳酸とポリD乳酸(ポリ乳酸は、圧電性能が高いこと、温度依存性がないこと、ポーリング処理が不要なことが特長)を積層させることで、圧電性能、柔軟性、透明性に優れた圧電フィルムを共同で開発していた。今回はこの技術を応用・進化させることで、繊維を用いた「圧電ファブリック」という新しいウェアラブルデバイスを開発に至った。

圧電ファブリックは、「曲げ」の動きを検出する平織デバイス、「ねじり」の動きを検出するサテンデバイス、また、「曲げ」や「ねじり」だけでなく、「ずり」の動きなども検出できる綾織デバイスの3種類をラインナップ。さらに、これらの圧電ファブリックは、その織り方や編み方の種類が数百パターンにも及ぶことから、感知したい方向に合わせた設計が可能になるという。

出展ブースでは、圧電ファブリックの活かされたアイテムのサンプルとして、皮ジャンパーや割烹着、Yシャツ、シューズのインソールなどが展示され、来場者からの注目を集めていた。

今後も引き続き、帝人と関西大学では、織りや編みによる圧電ファブリックの設計を追求し、さまざまな分野に役立てていく考えだ。

担当者は「2~3年後くらいには、手術や介護といった医療分野における事業化を目指す(具体的には、衣服や手袋の動きで執刀医がロボットを遠隔操作して、離れた場所にいる患者を手術することなど)」と語った。

また、伝統工芸分野(職人による微細な手の動きなどを可視化)、さらには宇宙開発分野に至るまで、これまで不可能とされていたセンシング技術を追求し、実用化を目指すという。今回の出展では、繊維の持つさまざまな可能性を十分に感じさせてくれた。
《浜田哲男》

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