11月30日にロンドンで行われた車いすテニス・マスターズ大会で、日本の国枝慎吾はオランダのニコラス・ペイファーを6-1、6-1のストレートで破り、大会3連覇を達成した。
予選ラウンドロビンから1セットも落とさず勝ち上がった国枝は、決勝でも安定した強さを見せる。試合は立ち上がりから国枝ペース。
第1セット第5ゲーム。デュースから何度もアドバンテージ握るペイファーだが、あと1ポイント奪うことができず突き放せない。焦りと疲れからか次第にミスが目立ち始め、逆に国枝が先攻する場面も増えた。最後はペイファーがボールをネットに引っかけてしまい、国枝このゲームをブレーク。
残りのゲームも連取し6-1でこのセットを奪うと、第2セットでも国枝の勢いは衰えなかった。勝負どころでミスをしない王者のテニスでペイファー追い詰め、最後は相手のショットがアウトになったのを冷静に見送りセットカウント2-0で勝利。
最後の1打にも象徴されるが、ここぞというときに1本が決まらなかったペイファーに対し、国枝はミスをせず取りこぼさないテニスが最後まで続いた。ペイファーもゲームによっては何度か取れそうな場面あっただけに、これほど大きな差がついたのは悔やまれるだろう。
国枝は試合後に自身のFacebookで「身体キレキレで、後で自分でビデオ見るのが楽しみなくらいです(笑)」と、会心の出来だった試合を振り返った。
シーズン最終戦を最高の形で締めくくった国枝にファンからは、「相変わらず、国枝は鬼のように強いな」「ほんまにおめでとう」「本当に素晴らしいと思う!」など、その強さを讃える言葉が寄せられている。
「車椅子テニスももっと注目されて欲しいな」「障がい者スポーツは、いつも扱いが、小さい」といった声もあるように、国枝選手の活躍に比して知名度が低く取り上げられる機会も少ない車いすテニス。しかし「 この前、チャンとのチャリティは凄かったし、試合も見て行きたいなー」などの声もあり、競技の面白さに惹きつけられる人は増えているようだ。
ライブ配信された試合の様子は現在、公式サイトとYouTubeの公式チャンネルから視聴することができる。
《岩藤健》
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