
フィリーズのカイル・シュワーバー外野手が9日(日本時間10日)、本拠地でのメッツ戦に「2番DH」で先発出場。第4打席で11試合ぶりの一発を放ち、ナ・リーグ一番乗りの50号に到達した。これでドジャースの大谷翔平投手に2本差を付けた。試合は9-3で勝利し、ナ・リーグ東地区のライバル対決に連勝した。
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■「50は数字的にも区切りがいい」
4-1とリードして迎えた7回2死一、二塁。打席に入ったシュワーバーは、相手2番手ジャスティン・ヘーゲンマン投手が投じたカットボールを見事に捉え、中越えへ50号3ランを運んだ。
打球速度110.4マイル(約177.7キロ)、飛距離437フィート(約133.2メートル)、角度24度という豪快な一撃に対し、スタジアムは大熱狂。ファンが「MVPコール」を連呼すると、一度ベンチに下がったシュワーバーは再びグラウンドに姿を現し、手を振って声援に感謝した。
本塁打は1試合4発を放った8月28日(同29日)のブレーブス戦以来、11試合ぶり。フィリーズで50本を放ったのは、ライアン・ハワード(2006年に球団最多の58本を記録)以来で球団史上2人目となった。
ナ・リーグ最速で大台に到達したシュワーバーは試合後、「楽しかったよ。いいところにボールがきて、いいスイングができて、何とかスタンドまで運ぶことができた。本当にクールだし、(50号というのは)数字的にも切りがいいよね」と笑った。
■球団最多本塁打の更新に期待
さらに50本塁打については「カブス時代に初めて30本塁打に到達した時(2017年)のことは今でも覚えているよ。本当に興奮した。メジャーにデビューした当時、30というのは大きな数字だと感じていたからね。それからフィリーズに移籍してきた最初のシーズン(22年)で、初めて40本(最終的に46本)をマークした瞬間も覚えているよ」と振り返った。
大谷に2本差を付け、本塁打部門でトップに立っているシュワーバー。タイトル獲得とともに球団記録(58本)の更新、60号到達の期待がかかっている。「30本だってすごいし、40本だってすごい、50本だってすごいんだ。だけど、さらに60本に到達する選手を見たら『マジかよ!』って思うよ」とし、自身がアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)らに肩を並べる存在になったことについて表現した。
残り17試合、どこまで数字を伸ばせるか、注目だ。
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