
今オフの動向が注目されているヤクルトの主砲・村上宗隆内野手。ポスティングシステムでの米国挑戦を正式に表明した場合、多くのメジャー球団が手を上げるとされている。
その中でも新天地の有力候補として米メディアが名前を挙げるのが、ナ・リーグ東地区で首位を走るフィリーズ。8日(日本時間9日)に『CLUTCH POINTS』、9日(同10日)には『MARCA(英語版)』が報じた。
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■「フィリーズは無敵になる可能性」
村上の動向を巡り、『MARCA』は「フィリーズは“日本のアーロン・ジャッジ”を獲得して、無敵のチームになる可能性がある」と派手な見出しを掲げ、記事を展開した。
日本の若き主砲を「打線に革命を起こす逸材」と持ち上げた上で、「来季に向けて戦力を強化する中で、フィリーズは東に目を向けている。チームはパワフルな打撃と本塁打を量産する能力から“日本のジャッジ”と称される日本人スラッガー、ムネタカ・ムラカミの獲得競争に向けて本格的なオファーを準備している」と伝えた。
さらに「左打者のムラカミは一塁と三塁を守れるし、打線でも常に脅威となれる。彼の能力はブライス・ハーパー内野手、カイル・シュワーバー外野手、トレイ・ターナー内野手といった強打者が並ぶ打線に完璧にフィットする」と続け、チームが求める選手像に合致すると説明した。
同メディアは村上が高評価を得ている理由として、25歳という年齢に言及。「彼の若さは将来への投資となる。成熟した段階でメジャーに挑戦する他の国際的スター選手とは異なり、ムラカミはこれからまだまだ成長できる。彼と契約するということは、今後5年間はチームの中核を担う人材を確保することを意味する。移籍市場において、これほどの実績と才能を併せ持った選手を得られる機会はほとんどない」とべた褒めだった。
■「ユーティリティー性が生きる」
また、『CLUTCH POINTS』も「NPBで圧巻のシーズンを送るムラカミのポスティングが決まれば、フィラデルフィアは獲得レースに名乗りを上げる」と主張し、「フィリーズの視点で見れば、彼には常に出場機会がある」と紹介した。
「ハーパーは一塁手として固定されており、2021年以降は外野手としてのプレーを控えている。そこで、ムラカミの(三塁、一塁、外野を守れる)ユーティリティー性が生きる。現在三塁手を務めているアレク・ボーム内野手はプレーに波があり、リーグ平均を下回るOPS+にとどまっている。それに、彼はいずれにせよ1年後にはフリーエージェント(FA)だ。つまり、DHを加えれば、フィリーズの中でムラカミが出場できるポジションは3つある(外野手、三塁手、DH)ということになる」とし、チーム事情的にも出場機会が用意されていると指摘した。
今オフの移籍市場において脚光を浴びる気配が出てきた村上。米メディアの話を総合すると、フィリーズのほかにはヤンキースやドジャース、メッツ、レッドソックス、マリナーズ、カブスなども新天地候補として名前が挙がっている。
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