
7月31日(日本時間8月1日)に迫ったトレード期限。残り約1週間となる中、米スポーツ専門局『ESPN』の敏腕記者、ジェフ・パッサン氏が23日(同24日)、各球団の最新情報を提供。トレード市場に臨むスタンス、補強ポジション、トレード要員、マッチする選手などを紹介した。
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■「今後1週間は興味深い展開になる」
球界事情に精通しているパッサン記者は、まずトレード期限について言及。「真に優れた選手を獲得できるタイミングではないかもしれないが、十分な才能が市場には存在する。しかも、適切な価格で獲得できる選手もいる。このため、今後1週間は興味深い展開となるだろう」と記し、最新情報を提供した。
同記者はナ・リーグ西地区で首位に立つドジャースについても触れ、トレード期限に臨むスタンスとしては「補強はするが、オールイン(全力を尽くす、すべてをかける)というわけではない」と見立てた。
つまり、補強の必要性は認めつつ、若手有望株を差し出し、獲得資金を大量投下するなど残されたシーズンのために“全振り”はしないと主張した形だ。
その上で補強が必要なポジションとしては、やはりリリーフ投手と外野手を挙げた。投手陣は負傷者が多く、特にブルペンは火の車となっている。また、外野陣は左翼手であるマイケル・コンフォートの不振が長引き、こちらもテコ入れが必要な情勢となっている。
■「どんな場面でも安心して起用可能」
そして、同記者が「最適な補強」として名前を挙げたのが、リリーバーであるガーディアンズのケイド・スミス投手。同じガーディアンズの守護神エマニュエル・クラセ投手に関しては、トレード候補として頻繁にメディアを賑わせているが、スミスがターゲットという論調は目新しい。
26歳の右腕は直球で押し込む本格派で、昨季は74登板で防御率1.91。今季は45登板43回1/3を投げて63個の三振を奪い、被本塁打はわずか2となっている。同記者は「投じるボールの約70%が速球。それでも通用しているというか、それが強みとなって結果を出している。ロサンゼルスのブルペンは未知数の投手で溢れているが、(もしスミスを獲得すれば)デーブ・ロバーツ監督にとって、試合のどの場面でも安心して起用できる存在になる」と紹介した。
「ドジャースは今夏のトレード市場でオールインしない」と予想した同記者だが、交換要員になり得る若手有望株がそろい、さらに獲得資金が豊富な球団といえばドジャースが筆頭。もし、オールインに方針変換した場合、ビッグネーム獲得も可能となる。
同記者は最後、「獲得するのがスミスであろうがクラセであろうが、あるいは他の投手であろうが、ドジャースのブルペンが7月より8月のほうが良くなっていることは確かだろう」と結んだ。
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