全仏オープンテニスは6月5日に男子シングルス準決勝が行われ、スタン・ワウリンカがジョー=ウィルフリード・ツォンガを3-6、7-6、6-7、4-6で破り決勝進出を果たした。
昨年の全豪オープン覇者ワウリンカは、立ち上がりから強力なサーブとバックハンドで攻め、フランス人選手として1983年のヤニック・ノア以来となる優勝が期待されたツォンガから第1セットを奪う。
第2セットも序盤にツォンガのサービスゲームをブレークし、このままワウリンカが流れに乗って押し切るかにも思われた。しかし、第8ゲーム突如としてワウリンカのテニスが乱れ、2つのダブルフォルトを出しブレークされてしまう。
目に見えて失速したワウリンカに対し、ここが勝機と見たツォンガはギアを上げていく。タイブレークにもつれるとツォンガが7-1で圧倒した。
第3セットの序盤まだワウリンカの調子は戻らなかった。それでも相手のブレークチャンスをしのぎ、互いにサービスゲームをキープし続ける。そのうちワウリンカの動きに本来のキレが戻って来た。
第1セットの状態を取り戻したワウリンカは再びタイブレークとなった第3セットを、3-3からの4連続ポイントで奪い、第4セットも流れのまま取った。世界一の破壊力と言われる片手バックハンドの威力が、地元フランスの夢を打ち砕いた。
《岩藤健》
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