【MLB】バットに“当てない”技術で本塁打王…大谷翔平が克服した「Shadow」を紐解く | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【MLB】バットに“当てない”技術で本塁打王…大谷翔平が克服した「Shadow」を紐解く

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【MLB】バットに“当てない”技術で本塁打王…大谷翔平が克服した「Shadow」を紐解く
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ロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平は、今季打率.304、44本塁打、95打点で日本選手初の本塁打王を獲得。故障の影響で9月3日(日本時間4日)の試合を最後に一足早くシーズンを終えたが、衝撃的な1年を彩った数々の記録は色褪せない。

ここでは、現在も進化を続ける“球界の至宝”の打撃にフォーカスし、公式データを読み解いていく。今回はストライクゾーンに関するテーマをとりあげたい。

◆公式データが示す、大谷翔平が軽々と乗り越えた「壁」…日本選手に立ち塞がる“小さな変化球”

■ボール球コンタクト率が減少

MLB公式『Baseball Savant』では、投球コースを4つの大まかなエリアにカテゴリー分けしている。コース真ん中付近の“甘い”部分を「Heart」、ストライクゾーンの境目をグルリと囲む「Shadow」、やや外れたボール球を「Chase」、完全に外れたコースを「Waste」と呼ぶ。

今季大谷の打撃でもっとも目覚ましい進化を遂げたのが、際どいボール「Shadow」にあたるコースだ。昨季.223と苦しんだShadowで、今季は打率.300をマーク。数字を落としていた原因が、空振りではなく“バットに当ててしまっていた”ことにも着目したい。昨季の大谷は、ボール球コンタクト率がキャリアワーストの60.2%まで上昇。打撃能力が高いため、ストライクゾーンを外れたボールでも捉えてしまうのが足かせとなっていた。

46本塁打を放った2021年の48.4%には及ばないものの、今季はこのボール球コンタクト率が51.5%に改善。得点期待値の変化を示す「RunValue」でも、Shadowが「-17」から「+12」へと大幅に上昇しており、本塁打王獲得を大きく後押しした一因と言えるだろう。

◆【実際の動画】大谷翔平が「Shadow」を捉えた今季1号をプレーバック!ボール球を「打ててしまう」のは諸刃の剣…?

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文●有賀博之(SPREAD編集部)

《SPREAD》
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