【水泳】「北島二世」現役慶大生スイマー・佐藤翔馬がメダル取り射程 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【水泳】「北島二世」現役慶大生スイマー・佐藤翔馬がメダル取り射程

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【水泳】「北島二世」現役慶大生スイマー・佐藤翔馬がメダル取り射程
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7日に行なわれた東京五輪代表の選考会を兼ねた競泳・日本選手権で、男子200メートル平泳ぎに登場した20歳の佐藤翔馬(東京SC)が、世界歴代2位となる2分6秒40で初優勝。日本水泳連盟が設定する派遣標準記録(2分8秒28)を切り、個人として初の五輪代表内定を決めた。


王者アントン・チュプコフ(ロシア)の持つ世界記録まで0秒28に迫り、東京五輪でのメダル取りが視野に入ってきた。


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■五輪1年延期で驚異の成長


前世界記録保持者である渡辺一平、準決勝トップ通過の武良竜也との三つどもえを制した佐藤翔馬。序盤50メートルは渡辺に先行を許したが、75メートル付近で先頭に立つと、そのあとは後続をぐいぐい突き放し、1位でフィニッシュした。


急速に頭角を現してきた新星だ。2019年は13秒台や11秒台のレースもあったが、20年に入ると7秒台に突入。そして、今年1月24日の北島康介杯で初めて6秒台(2分6秒78)をマークした。その後、2月7日のジャパンオープンでは2分6秒74に縮め、ついに渡辺の持っていた日本記録を4年ぶりに塗り替えた。


魅力は後半にかけてのテンポアップだ。先に行われた100メートルでは個人での派遣標準記録を切れず、リレーメンバーでの代表内定となっていた。以前、「100メートルは最初から目いっぱい力を出さなくてはいけないので、僕にとってはハード」と話していたように、スタートから一気に勝負をかける100メートルよりも、小気味よいピッチで速さをキープし、徐々に順位を上げていくレースの方が合っているのだろう。


水を蹴るキックの強さにも定評がある。その脚力は東京SCの先輩であり、水泳界のレジェンドでもある北島康介氏に匹敵するという評価もあるほど。最後まで失速しないスピードとそれを支えるスタミナ、そして強烈なキックを武器に現役慶大生スイマーが五輪でメダル取りに挑む。


■一発勝負の怖さに直面した渡辺


五輪延期の1年を味方に付けたのが佐藤ならば、延期によるダメージを受けたのが、渡辺だろう。前世界記録(2分6秒67)を持つ第一人者だが、2分8秒30の3位で東京五輪代表入りを逃してしまった。


50メートルまでは先行したが勢いは続かず、佐藤に抜かれた後は徐々に失速し、武良にも競り負けた。レース後、「なんでこのような結果になったか、整理が出来ていない」と声を振り絞ったように、敗因を探すのは簡単ではない。メンタル、フィジカルともに最高の準備を整えて臨んだ大一番だった。


今は、延期の間にライバルが急成長したと捉えるしかないだろう。一発勝負の残酷さを味わうことになったが、「代表権を獲得した2人には東京五輪で頑張ってほしい」と話した潔い良い姿に拍手を送りたい。


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文・SPREAD編集部

《SPREAD》
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