
今夏のトレード市場は幕を閉じたが、各球団の視線は早くも冬の移籍に向いているようだ。先日、「ラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)がシーズン終了後にトレードされる」という情報が流れたばかりだが、今度は吉田正尚外野手(レッドソックス)に放出話が浮上した。米複数メディアが伝えている。
◆カ軍がヌートバーを放出か……「来季開幕までにトレードされる可能性が高い」と米メディア指摘 早くも熱を帯びる冬の移籍情報
■若きスターの契約延長余波
2023年の「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」を戦った侍戦士の移籍情報が相次いで流れている。
先日、一部メディアが「カージナルスは来季開幕までにヌートバーをトレードする可能性が高い」と報じたばかりだが、今度は同様の話題が吉田に及んだ。
報じたのは米メディア『FANSIDED』で、「ロマン・アンソニーの契約延長を受けて、ボストンに長くいないと見られるレッドソックスの4選手」と題して記事を公開。そして、4選手の中に吉田の名前を入れた。
見出しに記されたロマン・アンソニー外野手とは今年メジャーデビューを飾った21歳で、若きスーパースター候補。まだ48試合に出場しただけのルーキーだが、6日(日本時間7日)に8年1億3000万ドル(約192億円)で契約延長に合意したことが発表された。付帯されたオプションをすべて達成すれば、最大で2億3000万ドル(約339億5000万円)になる大型契約だという。
『FANSIDED』や『Newsweek』などによると、アンソニーの契約延長が決まった以上、チームは予算面や戦力バランスを考えて、オフには複数の選手を放出せざるを得なくなるという。そして、吉田やジャレン・デュラン外野手らがその候補になるとした。
■メジャー平均を下回る成績
『FANSIDED』のリオール・ランパート記者は、トレード要員として吉田の名前が挙がる理由について言及。「ヨシダは守備面での不安や手術した右肩の影響でDH専任となっているが、その唯一の役割である“打つこと”も果たせていない。彼の打率、出塁率、長打率、そしてOPSは、いずれもメジャー平均を下回っている。つまり、打撃で結果を出せていないだけでなく、この日本人スラッガーはボストン打線の弱点にすらなっているのだ」と指摘した。
さらに「レッドソックスは昨オフ、すでに彼をトレード候補として扱っていたが、取引は成立しなかったと言われている。(2023年から始まった)5年総額9000万ドルという契約も、契約年数がさらに1年減った分だけ引き取り手は見つけやすくなるだろう」と主張し、契約を引き継いでくれる球団が現れると予想した。
8日(同9日)の試合こそ本塁打を放ったが、吉田は今季17試合に出場して打率.241、2本塁打、7打点、得点圏打率では.154と苦戦している。
◆カ軍がヌートバーを放出か……「来季開幕までにトレードされる可能性が高い」と米メディア指摘 早くも熱を帯びる冬の移籍情報