【THE INSIDE】野球のスコアブックをつけてみよう…観戦のススメ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】野球のスコアブックをつけてみよう…観戦のススメ

オピニオン コラム
甲子園でもスコアブックをつけながら観戦している人の姿は多くある
  • 甲子園でもスコアブックをつけながら観戦している人の姿は多くある
  • 高校野球のスコアブック
  • 大学用のスコアブック(名前の横に学年と出身校を記載してある)
  • 社会人野球のスコアブック
  • 5ミリ方眼ノートを活用した簡易スコアブック
  • スコアブックから見えてきた、弱点克服のためのティーバッティング
  • スコアブックはミーティングでも活用される
  • 来るべきシーズンへ向けて練習に励む
野球場でスタンドを見ると、他のスポーツよりも圧倒的にスコアブックをつけながら観戦している人が多い。

特に高校野球の地方大会や大学野球のあまり知られていないリーグ戦、社会人野球の地方大会など、マイナー要素の強い試合会場に行けば行くほど、スコアをつけている観客率が高い。

それだけ見る人の距離が選手に近いということだろう。そうしたマイナー試合に足を運んでいく人というのは、やはり野球に対する好きさ加減の濃度が高い。だから自分が見た試合は克明に記録しておきたくなるのだ。

■スコアブックをつけると流れが読める

野球は試合の流れが非常に重要なスポーツだ。スコアをつけていくことで、その試合を見ながらも、その日の流れを読んでいくことができる。スコアをつけていくということは、そういう楽しみもある。

それだけではなく、選手の名前を憶えていくことにもなる。これも非常に重要なことだと思っている。というのもスポーツ観戦の楽しみとは、記憶の足し算でもあるからだ。

そしてスコアをつけることは、その記憶をより確かなものにしてくれる。ただ何気なく見ていたものはスーッと忘れてしまうが、記録しながら見ていれば、書いたということも含めて思い出しやすくなる。


スコアブックから見えてきた、弱点克服のためのティーバッティング

私の場合は高校野球と大学野球、社会人野球でそれぞれスコアブックを使い分けている。大学野球では必ず出身高校を記入しておきたい。だからスコアブックにその欄を作ることが可能なものを用いている。

社会人も同様だが、社会人野球の場合は出身高校と出身大学を記入するケースが多い。社会人野球でプレーしている選手は、少年野球から始まって、中学、高校、大学と進んできて、それなりのレベルのチームである程度高い位置でプレーしてきた選手たち。アマチュア野球のゴールにたどり着けた選手と言ってもいい。

だから、その選手がどんな球歴を持っているのか、おさらいも含めてスコアをつけていくのである。それもまた野球観戦者の楽しみといってもいいだろう。

■スコアブックを使い分ける

高校野球でも2種類のスコアブックを使い分けている。ひとつは比較的大きめのものでボールカウントもきっちり書き込めるもの。これはその日の試合で自分なりにメインと決めた試合に用いている。いわば好試合を予想したカードである。

ただ、スコアブックも安いものではないし、数多く見ていく中ではコールドゲームになったりすることもある。それに練習試合などにも足を運んでいくと、膨大な冊数を要する。

そこで練習試合やコールドゲームになるかもしれないと予想した試合では、5ミリ方眼ノートを利用して簡易スコアブックをつけている。そんな予測が外れて好試合になるという、うれしい誤算もある。そんなことも含めて楽しみながらスコアブックを使い分けている。


5ミリ方眼ノートを活用した簡易スコアブック

こうして年間200試合以上も、さまざまな対決のスコアをつけながら観戦している。それらを記憶の引き出しの中にしまっておいて、何かの時に思い出す。あるいは即日に報じられる機会と場所があれば、そこに流していくようにしている。

野球に限ったことではないが、どの場面で、誰がどうして得点が入ったのか、それを伝えるにはやはりスコアブックから読み取り、記憶の引き出しからもう一度引っ張りだしていくという作業も大事なのだ。そんな試合の振り返りを楽しく甦らせてくれるのもスコアブックである。

克明に記入する必要はない。試合の流れだけでも書き留めておくと、楽しさが倍増することだけは間違いないはずだ。
《手束仁》

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