---:阿部さんがこの競技に出会ったきっかけは?
阿部:ラフティングツアーとかはよくあるんですけど、そのツアーに参加したのがきっかけです。すごい面白かったので、もっとやりたいなと感じたんです。それから毎年、徳島県の吉野川に遊びに行きました。そのうちに毎日やりたいと思いだしたんですね、ラフティングを。
そこからは単純でした。「どうしたら毎日やれるんだろう、そうだ、ガイドになろう」って(笑)。そのときガイドのトレーニングを受けに行った会社に、レースの女子チームを作ろうっていうメンバーがたまたま来ていたんです。人数が足りなかったので、たまたまそこに来た自分が誘われて…といった感じです。
---:それは何歳のときですか?
阿部:それがね、25のときです。

---:ラフティングをやりたいと言って会社に飛び込んだわけですよね?転職をして。
阿部:そうですね。ラフティングやりたいと思って。
---:どんなメンバーが、今集まっているのですか?
阿部:今は学校で先生をしてたりとか、病院で理学療法士やってたり、あとソーシャルワーカーをやってるメンバーと。自分含めてその他ふたりは、同じくリバーガイドをやってますね。
---:観光ツアーで行うのと、競技として行うのではだいぶ違いがあると思います。その辺について教えてください。
阿部:違いますね。ツアーだとお客さんには漕いでもらいますけど、基本的にボートの操船は自分ひとりでやるんです。ですが競技になると、乗ってるメンバー全員でボートを動かす感じになるので。そこが一番大きく違いますかね、ツアーとは。
---:競技になると4人で「あっち行くぞ、こっち行くぞ」とやるわけですね?じゃあ、4人の位置が合わないと、進まないのでは?
阿部:そうですね。ばらばらだと全然ボートが進まないし、行きたい方向にも動かないし、みたいな感じになりますね。
---:どうやって共有するんですか?行きたい方向は。
阿部:最初に川を見て、あそこを通ろうとか、ああいうふうに行こうみたいなのは、あらかじめ話をしておいて。で、実際、船に乗って下るみたいな感じなんですけど。
---:自分で考えて、もうちょっと船の角度を変えないと通れないという場合は、こぎ足したりするわけなんですね?
阿部:そうですね。そういう場合もあります。
---:練習は普段どういう感じでやっているのですか?
阿部:実際の川で練習したりすることもありますし、あとは流れてない静水で基本的に漕力を上げる練習をしたりとか。
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