
フィリーズのカイル・シュワーバー外野手は8日(日本時間9日)、敵地で行われたドジャースとの地区シリーズ第3戦に「2番DH」で先発出場。4回に山本由伸投手からソロ本塁打を放つと、8回にもクレイトン・カーショー投手からダメ押しの2ランをマークした。地区シリーズ2戦を消化した時点で7打数無安打と不振だった大砲が目覚め、チームも8-2でドジャースを粉砕。対戦成績は1勝2敗となった。
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■右翼スタンド上段への特大弾
0-1で迎えた4回の第2打席、ナ・リーグ本塁打王がついに目覚めた。シュワーバーは、山本が投じた直球を振り抜くと、打球は高々と舞い上がり右翼スタンド上段へ。打球速度117.2マイル(約188.6キロ)、飛距離455フィート(約138.7メートル)を記録する特大アーチだった。
本塁打&打点の2冠に輝いたシュワーバーだが、地区シリーズ2戦では無安打。完全にブレーキとなり、チームも本拠地で2連敗。後がない状況で、敵地に乗り込んできた。
この今季ポストシーズン(PS)1号できっかけをつかんだのか、8回の第5打席でもカーショーの初球を捉え、2ランを放った。
1試合2発で復活を告げた大砲は試合後、「我々は1日1日を大切に戦っている。チームの中にどんな力があるかも分かっている。これまで通り、一貫して自分たちの野球を続けていけば、きっといいことが起こる。今夜はその“いいこと”が起きたし、明日もまた新たな挑戦が待っている」と話し、スイープを免れたことに安堵した。
■「うまくスイングできた」
自身の本塁打については「とにかくタイミングを合わせようとしただけ。第1打席はカッターでやられたから、速い球にしっかりタイミングを合わせようとしていた。彼(山本)が、そこにストレートを投げてきた。明らかに狙ったコースじゃなかったと思うが……。うまくスイングができて、そこから相手にプレッシャーをかけ続けることができた」と振り返った。
この試合で放った2本塁打は、シュワーバーにとってPS通算22号と23号。この結果、ヤンキースで活躍したバーニー・ウィリアムスを抜いて歴代3位に浮上。シュワーバーの記録を上回るのは、マニー・ラミレス(29本塁打)とホセ・アルトゥーベ外野手(27本塁打)の2人だけとなった。
また、山本から放った一撃は飛距離450フィート(約137.2メートル)以上を計測。PSにおいてこの飛距離を叩き出したのは、自身通算5本目。これはメジャー最多となるが、そもそも450フィート超の本塁打を2本以上放っている選手もあと1人しかおらず、ドジャースのフレディ・フリーマン内野手が該当するだけ。そのフリーマンも2本にとどまっている。
規格外の大砲が、MVPのライバル・大谷翔平投手の前でド派手な復活劇を演じた。
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