水原一平元通訳の違法賭博問題で揺れるドジャースの大谷翔平投手に向けて、韓国での開幕シリーズにも駆け付けたレジェンド、ケン・グリフィーJr.氏が“エール”を贈った。イチローも憧れた同氏の言葉を受けて、大谷は28日（日本時間29日）に本拠地開幕戦となるカージナルスとの一戦に臨む。
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■水原氏を解雇後は打率.091と低迷
水原氏が違法賭博問題で球団から解雇された20日以降、大谷は韓国での公式戦と米国に戻ってからのオープン戦を含めて11打数1安打で打率.091と低迷。不安を抱えたままカージナルスとの本拠地開幕戦に臨むことになった。
25日の会見で大谷は「（問題発覚を受けて）気持ちを切り替えるのは難しい」と話していたが、精神面での負担がプレーに影響を及ぼしている可能性は否定できない。
そんな苦境に立たされた大谷に心強い援軍が現れた。かつてマリナーズやレッズなどで外野手として活躍し、韓国シリーズでは始球式にも登場したグリフィーJr.氏だ。同氏は現役時代、通算2781安打、630本塁打を記録し、米野球殿堂入りも果たしている球界のレジェンド。日本のファンにはマリナーズでともにプレーしたイチローの盟友としても知られている。
ドジャース専門メディア『ドジャース・ネーション』によると、同氏は大谷について「彼は素晴らしい選手だ。私の時代には打ったり守ったり、投げたりする選手はいなかった。我々の時代にもそれができる選手は何人かいたと思うが、当時はどれか1つのポジションを決めて、そして次に進む時代だった。しかし、（大谷の出現によって）時代は変わった。今後は二刀流選手を獲得する球団も出て来る」と話した。
■大谷はレジェンドと重なる変革者
「オオタニは次世代の選手にインスピレーションを与えることができるか？」という問いに対して、同氏は「結局、世界を変えるのは1人の存在。それが重要なこと」として、自身の経験を披露した。
「私の父（オールスターゲームにも出場した名選手、ケン・グリフィー・シニア）はフットボールを見て育った。周囲の誰もがアメフトをやりたがっていた。しかし突然、スタン・ミュージアルが野球を始めた。彼は我々ファミリーと同じ街の出身で、高校時代には私の祖父と一緒にプレーした。その後は歴史を見れば分かるだろう。変革をもたらすのは、いつも1人だ」として、祖父、父、自分と続く野球エリート一家が誕生した背景には、後に首位打者を7度獲得し、米野球殿堂入りを果たすことになるミュージアルという青年の存在があったと紹介。現代においては大谷がミュージアルの役割を担うと説き、「オオタニはスターパワーで球界の発展に貢献できると信じている」とした。
グリフィーJr.のコメントを受けて、同メディアは「存命の野球選手で、これほど心からオオタニ支持を表明できる人はいないだろう」と結んだ。
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（SPREAD編集部）
