大相撲夏場所は5月20日に13日目の取り組みが行われた。この日は初日から全勝を守る横綱・白鵬と、同じく全勝の大関・稀勢の里が対戦。白鵬が下手投げで勝利した。
今場所の結果次第では綱取りも期待される稀勢の里。初優勝に向けた大一番は13日目に訪れた。最強の横綱に真っ正面から挑んでいったが、横綱がそのすべてを上回って見せた。
立ち会いで白鵬は右を張りながら左を差す。あえて稀勢の里が得意とする左四つに組んだ。「勝つなら勝ってみろ」という横綱の意地だった。稀勢の里は土俵際まで寄るが、しなやかな受けで白鵬が残す。再び稀勢の里が寄るも土俵を割らない。
最後は左の下手投げで稀勢の里を土俵へ転がした。
格の違いを見せつける完勝に相撲ファンからも、「先場所批判されてたけど、そういう声も黙らせる内容だった」「まだまだ横綱とは差があるなと感じた」「大一番で白鵬に勝てないうちは横綱になれないね」「白鵬対稀勢の里は、どちらも現時点の到達点という気がした」「結局白鵬の調子に優勝争いが左右される大相撲」といった声が寄せられている。
14日目に白鵬は横綱・日馬富士と、稀勢の里は横綱・鶴竜と対戦する。直接対決で敗れたがまだ1差。残り2日間も優勝争いは分からない。
《岩藤健》
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