【THE REAL】ジュビロ磐田で輝きを放つホープ…司令塔・小林祐希、黄金の左足に込める矜持と決意 6ページ目 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE REAL】ジュビロ磐田で輝きを放つホープ…司令塔・小林祐希、黄金の左足に込める矜持と決意

オピニオン コラム
小林祐希 ジュビロ磐田ホームページの紹介 スクリーンショット
  • 小林祐希 ジュビロ磐田ホームページの紹介 スクリーンショット
  • ヴェルディのホームページに掲載された小林祐希移籍発表 スクリーンショット

■得点者だけがヒーローじゃない

「実は『4』番と『6』番が空いていたので、若いほうの番号を選んだだけなんですよ。本当は『10』番がよかったんですけどね。どのクラブでつけるかはわからないけど、常に『10』番はほしいと思っています」

序盤戦からチームが低迷し、最終的にはクラブ史上初のJ2降格を喫した2013年シーズンはわずか1試合の出場に終わった小林だが、2014年シーズンが4月の声を聞き始めたころからシャムスカ体制下で先発の座を射止める。

現役時代は「黄金のレフティー」の異名とともに、ジュビロ及び日本代表の中盤に君臨した名波監督が初采配を振るった9月28日の愛媛FC戦からは、ポジションをひとつあげてトップ下を任された。

「ここ5試合くらいでやっと(トップ下での)自分のプレースタイルがわかったというか、戻せたのでよかったとは思いますね」

J1への自動昇格を争うアビスパに苦杯をなめた8月15日を最後に、ジュビロは黒星を喫していない。そして、今シーズン最長の9試合連続負けなしという最高の状態で臨んだ味の素スタジアムで、小林は“大人”に成長した姿をかつてのファンやサポーターに見せつけた。

たとえば、ジェイを欠いた陣容で最も頼りになる攻撃的MFアダイウトンを生かすために。森下の退場後は「縦横無尽にどこにでも動いてもいいという役割を与えられながら、頭脳をフル回転させた」と笑う。

「オレはアダにあまり守備をさせたくなかった。アイツの一発にかけたいと思っていたし、それでもオレがチャンスメークをしないと、(ボランチの)ハヤオとコウタ君(上田康太)が前に出すぎて中央が空いちゃう。ヴェルディは上手いから、そうなるとワンタッチ、ツータッチのパスで攻め込んでくる。(2人を)あまり前へ出させないようにしながら外で溜めをつくるとか、無理に攻めないとか。本当に今日は気を使いました」

明治安田生命J2リーグ 39節 vs東京ヴェルディ

Posted by ジュビロ磐田 on 2015年11月1日


そのアダイウトンが、ショートカウンターから2ゴールをゲット。最終的には3対0でヴェルディを一蹴して2位の座を死守したが、得点者だけにスポットライトをあてないでほしいと力も込める。

「イノさん(DF伊野波雅彦)は何回シュートブロックしたのか。ミヤ君(DF宮崎智彦)やコマさん(DF駒野友一)が何回スライディングしてクロスを阻止したのか。オレが一番考えたのは最終ラインを休ませること。すごく気を張って上下動を繰り返しているから、絶対に足に来ると思ったので。少しでも溜めて、ファウルをもらってちょっと休むとか。得点だけじゃなくて、ピッチのなかでしかわからないこともたくさんある。そういうところもサポーターやメディアの皆さんが評価をしてくれるようになったら、ジュビロはもっと強くなるとオレは思っている」

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《藤江直人》

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