【THE REAL】香川真司はなぜ日本代表で輝かないのか…不完全燃焼感が募るパフォーマンス | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE REAL】香川真司はなぜ日本代表で輝かないのか…不完全燃焼感が募るパフォーマンス

オピニオン コラム

香川真司(2015年6月16日)
  • 香川真司(2015年6月16日)
  • 香川真司(2015年6月16日)
  • 香川真司(2015年6月16日)
  • 香川真司(2015年6月16日)
  • 香川真司(2015年6月16日)
ボールをもっている味方に対して、半身の体勢をとる。パスを自分の間合いに呼び込み、前方へ流しながら体も回転させて一気に抜け出す。

相手ゴール前の密集地帯をすり抜けるときに、日本代表MF香川真司(ボルシア・ドルトムント)が駆使するターンのテクニックは実に理にかなっている。

半身になる目的は明快だ。相手ディフェンダーに囲まれていても、体の縦幅分の隙間があれば入り込める。後方からボールを奪いにくる相手をブロックできるし、前方の相手に対する視界も確保できる。

体を回転させる際に生じる遠心力は、そのまま体を前へ加速させるパワーに変えられる。瞬時にしてフリーの状態になれるから、次のプレーに対してさまざまな選択肢が脳裏に浮かんでくる。



■香川流ターンがチャンスを作り出す

6月16日に埼玉スタジアムで行われた、シンガポール代表とのワールドカップ・アジア2次予選。ロシア大会への第一歩となる一戦の前半12分に、名づけるならば「香川流ターン」がチャンスを作り出した。

右サイドで細かいパスが交換される間に、香川はMF柴崎岳(鹿島アントラーズ)とアイコンタクトを成立させている。次の瞬間、DF酒井宏樹(ハノーファー)からの横パスを、柴崎がダイレクトで前方にいる香川へ通した。

すかさず半身になった香川は右足で軽くボールに触れて、自らの前方に弾ませる。同時に体を左回転させて前を向き、左右にいたシンガポールの選手をアッという間に置き去りにした。

もっとも、ここから先がドルトムントとは異なってくる。FW岡崎慎司(マインツ)は相手にマークされて身動きがとれず、その後方にはFW宇佐美貴史(ガンバ大阪)がポツンと立っていた。ならばFW本田圭佑(ACミラン)は、右のタッチライン際に残っていた。選択肢はふたつ。そのまま抜け出すのか、あるいはミドルシュートを狙うのか。香川が選んだのは後者だった。

ペナルティーエリア内に入るかどうかの位置から、右足を思い切り振り抜く。対角線上を左方向へ切り裂いていった強烈な弾道は、しかし、この試合で神懸かり的なセーブを連発するシンガポールの守護神イズワン・マフブドが、ダイブしながら必死に伸ばした左手に防がれてしまった。
《藤江直人》

編集部おすすめの記事

page top