---:飛ぶトレーニングはどのように行いますか?
瀬古:そうですね、やはり「怖い」という思いが出てきてしまうので…。11メートルのジャンプがあるんですけど、それを飛んだ時とか今までにないような浮遊感を感じたりして。
スピードも55キロくらいでるので、思ったよりも速いです。まずは恐怖を克服して思い切って飛んでみることが大事ですね。
---:現時点での課題は何でしょう?
瀬古:海外選手に比べてスキルが足りていないと思います。海外コースでは大きなジャンプを飛ぶんですけれど、日本にはその基準のジャンプをするコースがないので、なかなか練習できないんですよ。海外の選手はワールドカップが行われる場所で練習したりする選手もいるので、「怖い」という気持ちを感じたりすることがないと思うんです。

---:日本に大きなジャンプができる場所はありますか?
瀬古:一応ジャンプの練習ができる場所があったりするんですけど、コースとしては不完全だったり、海外に比べていい設備ではないかもしれません。まだ私の代はこういった場所で練習できたりしたので、海外に行ったときはこの練習経験を応用できました。先輩の代はこういった練習もできないまま海外に行ったりしていたので大変だったと思います。やっぱり「怖かった」と言っていました。
---:2014年の世界選手権では10位にランクインしていますね。
瀬古:そうですね、世界選手権ではジュニアでランクインしました。ジュニアは17歳~18歳のランクで、エリートは19歳以上です。そういったカテゴリーで世界選手権が開かれています。それに対してワールドカップは17歳以上全員が参加しているので、オリンピックのメダリストも参加していたりします。
---:国内ではライバル選手はいるのでしょうか?
瀬古:朝比奈(綾香)選手がライバルです。小さいころから争ってきて、オリンピックの枠もふたりで取りに行く感じです。ライバルでもあるけれど、めっちゃ仲いいです。色々な大会に出場しても、どちらかが優勝する、といった感じで競い合ってきたので…。
---:練習スケジュールはどんなスタイルですか?
瀬古:学校に行って、部活には入っていないのですぐ帰ってきます。ジムに通ったり、週末は地元の桑名だったり、大阪に行ったり。世界基準のコースが山梨にあるので山梨に行ったり…。そういったパターンで動いています。あとアルバイトもしています。親に色々な面でお金を出してもらっているのですが、少しでもいいから自分でも出さなきゃいけないと思っているので…。
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