【小さな山旅】HITACHIの山登り…御岩山~神峰山(1) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【小さな山旅】HITACHIの山登り…御岩山~神峰山(1)

オピニオン コラム
オーバーハング岩。確かに、オーバーハングしている。
  • オーバーハング岩。確かに、オーバーハングしている。
  • 御岩神社の境内の様子。常陸国最古の霊山といわれる歴史のある神社だ。厳粛な雰囲気が漂っている。
  • 登り始めは緩やかな登山道。
  • 御岩山頂付近になると、次第に登りがきつくなる。
  • このように、いわれがある岩にはその説明が書かれている。登山しながらお勉強。
  • 御岩山の頂上付近は岩だらけ。ロッククライマーたちの練習場にもなっている。
  • 山頂付近の岩場は、けっこう険しい。岩場に不慣れな人は迂回路を利用した方が良さそう。
  • 突き出た岩(おそらく、徳川光圀の座禅石)から見た景色。中央に見えるのが奥久慈男体山だ。
茨城県日立市。その名を聞いて、真っ先に思い浮かぶのはHITACHI(日立製作所)ではなかろうか。

日本を代表する企業のひとつと言えるHITACHI。その創業の地が、ここ茨城県日立市である。HITACHIといえば、テレビ番組の「世界・ふしぎ発見!」である。ミステリーハンターと称されるレポーターが、世界中の不思議をクイズとして出題する長寿番組だ。

出演者がクイズに正解すると配られる、司会者・草野仁さんを模したヒトシ君人形。ヒトシ君人形の3倍のポイントが得られるスーパーヒトシ君。パーフェクト賞の常連・黒柳徹子さんに珍解答の名人・野々村真さん…。番組ならではの名物は数多く存在する。名物の中に「ボッシュート」という言葉がある。

「ボッシュートです」不正解時に毎回司会者である草野さんが口にするこの言葉。そのような言葉があるのか? と疑問に思いつつも、調べるのも面倒なので長年ないがしろにしてきた。だが、今回の記事を書くにあたってネットで調べてみると、驚くべき事実が判明した。

「ボッシュート」とは、「没収」と「ダスト・シュート」をかけ合わせて作られた造語だというのだ! ヒトシ君人形が解答席から落ちていく様が、ダスト・シュートに似ていることから付けられたらしい。

さて、「ボッシュート」の謎も解けたところで、本筋に移ろう。

◆岩場が楽しい御岩山。

日立市には、風神山、助川山、高鈴山、御岩山、神峰山、羽黒山、小木津山、鞍掛山、真弓山などの山々が、市の西部に連なっている。この山々は、日立アルプスと呼ばれ、多くのハイカーやトレイルランナーに人気の縦走路となっている。今回は、この日立アルプスの御岩山~神峰山を縦走した。

御岩山(492m)には、神社がある。山に神社は付き物であるが、御岩山の御岩神社は実に立派なものだ。常陸国最古の霊山といわれ、約1,300年前に書かれた「常陸国風土記」にも記載されているほどの歴史がある。境内には、推定樹齢600年を超える三本杉があり、周囲は杉の木に囲まれている。

御岩山には、この御岩神社の境内を通って入山した。出だしは緩やかな登山道であるが、頂上付近は岩が多い。この岩場が、御岩山の見所である。

天照大御神(あまのてらすおおみかみ)の伝説が残る「天野岩屋戸」と呼ばれる巨岩、伏見稲荷が祀られている「日本最古の岩石群」、ロッククライミングの練習場にもなっている「オーバーハング岩」など、御岩山の岩々は由緒正しい岩ばかりである。

中でも、オーバーハング岩は圧巻である。90度を超える角度の突き出た岩には、クライマーたちが登った形跡が。こんな岩を本当に登れるのか、まさに、世界の不思議のひとつである。こんな岩から落ちようものなら、「ボッシュート」そのものではないか。

ちなみに、「この木なんの木気になる木」で有名なHITACHIのCMに登場する木は、日立市ではなくハワイにあるらしい。
《久米成佳》

編集部おすすめの記事

page top