新連載【小さな山旅】低山ハイクの醍醐味に出会う | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

新連載【小さな山旅】低山ハイクの醍醐味に出会う

オピニオン コラム
筑波山(877m)/茨城県。日本百名山中、最も低い山。女体山(877m)と男体山(871m)の双峰は、「西の富士、東の筑波」と称されるほどに美しい。
  • 筑波山(877m)/茨城県。日本百名山中、最も低い山。女体山(877m)と男体山(871m)の双峰は、「西の富士、東の筑波」と称されるほどに美しい。
  • 大神宮山(746.2m)から高笹山(921.5m)へ。/茨城県。縦走コースからの展望。茨城県北の山々を一望できる。
  • 宝篋山(461m)/茨城県。宝篋山(ほうきょうさん)は筑波山近くにある低山。近年人気の登山スポットになっている。
  • 御前山(156m)。「関東の嵐山」。すぐそばを清流・那珂川が流れる。MTBも楽しめる緩やかな登山道がある。
  • 奥久慈・男体山(653.8m)/茨城県。低い標高の割に、厳しい登山コースがあり、ファンが多い岩山。健脚コースの鎖場はスリル満点。
  • 生瀬富士(420m)/茨城県。頂上付近の岩場。生瀬富士と月居山の縦走コースには、日本三大名瀑のひとつ「袋田の滝」を上から眺めることができるスポットも。
  • 八溝山(1,022m)/茨城県。茨城で最も高い山・八溝山の登山道。
  • 八溝嶺神社/茨城県。八溝山山頂にある神社。山には神社が多い。
8月11日が「山の日」として2016年から新たに祝日となる。それほどに山は身近なものであり、山の楽しみ方は、老若男女人それぞれである。

遠くから眺めるのを楽しむ人もいれば、写真に撮って楽しむ人もいる。バードウォッチングを楽しむ人もいれば、森林浴を楽しむ人もいる。近年では、中高年や女性を中心に登山が人気になっている向きもある。歩いて登る人もいれば、走って登る人もいる。

私の山の楽しみ方は、山を歩いて登ることである。しかも、登る山の高さは、ことごとく低い。標高1000mに満たない山ばかりだ。いわゆる、「低山ハイク」である。

私が低山ハイクを始めたのは、今から2年前のことだ。

当時、雑誌の編集をしていた私は、アウトドア特集を企画し、そこに登山の記事も組み込んだ。その企画書を地域のアウトドア界の著名な方に持っていくと、軽くあしらわれた(ように感じた)。そこで、何がいけなかったのだろうと考えてみると、あることに気がついた。

◆初ハイクは、500mに満たない低山

それまで私はまともに山に登ったことがなかった。遠足などで登ったことはあったかと思うが、それ以来登っていない。体験もせずに登山について書くことはできないと思い、企画を体験型のものに変更し、自ら体験してみることにした。

そうして登った山が、標高500mに満たない「低山」(宝篋山。画像参照)である。低山とはいえ、登山取材は厳しいものであった。自然とかアウトドアとか、そのような言葉が醸し出すゆるやかなイメージとはかけ離れていた。それでも企画は続き、その度に私は、嫌々ながらも山に登った。

しばらくして企画がなくなると同時に、私は山に登らなくなった。すると、不思議と山が恋しくなる。それからというもの、自然にプライベートで山へ向うようになった。主に、地元にある低山ばかりだが、暇を見つけては山へ向かい、歩いた。いつの間にか私は、山の虜になっていた。

◆茨城発、小さなハイキングでの発見

そんな登山ビギナーの私ではあるが、山に対する実感や体験を記していく。私が山について書けることは、地元、茨城県の低山が中心になるだろう。既に登山に親しんでいる人には物足りない内容かもしれない。だが、低山には低山ならではの魅力がある。

低山ハイクは、遠出をしなくてもちょっとした旅行気分が味わえる。身近な自然には、大冒険の素材が詰まっている。その魅力を伝えるために私は、小さな山に旅に出るのだ。
《久米成佳》

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