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安すぎる自転車の功罪とメンテナンス意識

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1月29日、自転車の安全利用促進委員会発足に伴って、自転車に対する主婦の意識・主婦の安全利用についてパネルディスカッションが行われた。
  • 1月29日、自転車の安全利用促進委員会発足に伴って、自転車に対する主婦の意識・主婦の安全利用についてパネルディスカッションが行われた。
1月29日、自転車の安全利用促進委員会発足に伴って、自転車に対する主婦の意識・主婦の安全利用についてパネルディスカッションが行われた。

ディスカッションには、自転車活用推進研究会理事の疋田智氏、スポーツコメンテーターの益子直美氏、自転車ジャーナリストの遠藤まさ子氏の3氏が参加した。

益子氏は自転車の乗り方、ルールについて象徴的に話す。「結婚してから主人に教えてもらいましたね。クルマの通る幹線道路は危ないから自転車に乗らない方がいい、とか安全な乗り方を教わっています」。

疋田氏は「自転車に関するルールが浸透していないのは日本の珍しいところ」とし、益子氏も「学校で自転車のルールを教えてもらう機会は少なかったですね。子どもの頃からルールを教わるという機会を与えてあげる事が必要ですね」とした。遠藤氏は「補助輪を外す、ということばかり先行していて、親御さんは安全に乗るということは後回しになっている気がします」とした。

メンテナンスの重要性については、「最寄りのショップに持っていってしまいます。ブレーキがキーキー鳴り始めて、勝手に錆び止めの油をつけてしまうなど、危険すぎますよね。気軽なショップを作るという事は大事です」と遠藤氏。

「ママチャリは1年に1台で買い替えるよ、という友人もいますが、ブレーキ、タイヤ、サビなどのチェックは自転車屋の主人にお願いをします」と益子氏は述べた。

疋田氏は、「安すぎる自転車が、修理の文化を薄くしたのかもしれませんね。傘も自転車も安すぎて、“もったいない感覚”を理解しにくくなっている部分がありますね」と指摘した。

女性サイクリストに対しては「40歳以降に乗り始めてすごく自信を取り戻せたツールです。生活でも趣味でも、自転車に乗っている方には、子どもたちのお手本になるよう、ルールを守って格好よく、利用してもらいたいです」と益子氏。

「先進国中で日本の自転車事故はダントツのナンバーワンです。この状態はなんとかしないといけない。2020年の東京五輪までに恥ずかしくない日本の自転車環境を整備しないといけないという気がしますね」と疋田氏。「ロンドン五輪は良い例で、ロンドンは生まれ変わったのです。今より良い、自転車環境と社会を作りたいなという想いですね」とした。

(土屋篤司)
《編集部》

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