ガールズケイリン初戦を制した篠崎新純が目標を語る | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

ガールズケイリン初戦を制した篠崎新純が目標を語る

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 1月7日に東京都の立川競輪場で開催されたガールズケイリン ビーナスシリーズ3、立川ステージで優勝した篠崎新純(しのざきますみ=セオレーシング)がレース終了後に行なわれた記者会見で、勝利の喜びと今後の目標を語った。
「自分自身がガールズケイリンなどのレー
  •  1月7日に東京都の立川競輪場で開催されたガールズケイリン ビーナスシリーズ3、立川ステージで優勝した篠崎新純(しのざきますみ=セオレーシング)がレース終了後に行なわれた記者会見で、勝利の喜びと今後の目標を語った。
「自分自身がガールズケイリンなどのレー
 1月7日に東京都の立川競輪場で開催されたガールズケイリン ビーナスシリーズ3、立川ステージで優勝した篠崎新純(しのざきますみ=セオレーシング)がレース終了後に行なわれた記者会見で、勝利の喜びと今後の目標を語った。
「自分自身がガールズケイリンなどのレースに出場していくことで、女子自転車競技をより多くの人に知ってもらいたい。女子選手が増え、選手同士が切磋琢磨することで、2012年のロンドン五輪で通用するくらいに国内女子の競技力が向上してほしい」と篠崎。

 篠崎は自転車トラック競技歴9年というベテラン選手で、自転車競技の名門である明治大出身。普段は千葉県にあるサイクルショップ「セオレーシング」に勤務するかたわら、自転車競技のトレーニングも行なっている。
 篠崎にとって、ずっと続けている自転車競技は、かけがえのない存在。大学を卒業し、競技を続けていくことに困難を極めた時期もあったが、ガールズケイリンの存在もあり、今日まで選手として活動を続けてきた。

「日本では、女子の自転車競技人口が少ないだけに、競技レベルも上がらず、なかなか世界で通用する選手が育たないという課題がある。また、男子には競輪選手という道があるが、女子は大学を卒業すると、競技を続けたくても続けられる環境がない。実力があっても競技者を断念し一般企業に就職する人がほとんど。私自身が競技を続けていくと同時に、ガールズケイリンに出場して女子選手の存在をアピールできれば」

 身長172cmと体格に恵まれ、運動神経もよく、自転車選手としての素質に優れている。それでも、世界で通用する選手になれない原因のひとつに、仕事があり競技1本では生活できないという厳しい練習環境がある。
 篠崎は普段、仕事が始まる前の早朝わずか1時間半、密度の濃い練習をし、急いで仕度して会社に出勤。8時間の労働を終え、帰宅するというハードな競技生活を送っている。
 それでも篠崎は「女子の自転車競技選手たちは、仕事を持ちながら競技を続けている人が多い。同じ人がいるからこそ励まされるし、続けられる。なにより残業もなく、土日は競技大会やガールズケイリンにこころよく送り出してくれる会社の人たちの存在は大きいし、とても感謝している。まだ、女子の自転車競技者としては幸せ」と自分に言い聞かせる。

 2012年のロンドン五輪では、女子自転車競技トラック種目が5種目に増え、女子ケイリンも行なわれる。
「自分自身がガールズケイリンに出場し、自転車競技をより多くの人たちに知ってもらうことで女子の自転車競技人口が増えればうれしい」と話す。  
 ガールズケイリンを主管する日本自転車普及協会も「女子自転車競技及び女子自転車競技者の普及」を強く望んでいる。今後も、篠崎をはじめとしたガールズケイリンの女子自転車競技選手たちの活躍を見つめていきたい。(岡田由佳子)

<篠崎新純プロフィール>
しのざきますみ、1984年12月15日生まれ。自転車競技の名門校、千葉経済大学附属高校に入学すると同時に自転車競技部に所属。すぐに自転車競技選手としての頭角を現し、高校選抜500mタイムトライアルで優勝するなどトップクラスの選手になる。09年の全日本アマチュア選手権では同種目で優勝。全日本選手権ではスプリントで2位に入った。
《編集部》

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