
ブルージェイズ投手陣は、家庭の事情によりワールドシリーズ(WS)前日にチームを離脱したドジャースの救援左腕アレックス・ベシア投手の背番号「51」を帽子に刻み、WSのマウンドに上がっていた。この行為に対し、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は感謝の弁を述べ、改めて敬意を表した。
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■WS期間中「51」を刻みマウンドへ
10月23日(日本時間24日)、WS前日にドジャースは救援左腕ベシアがチームを離脱すると発表した。球団によると、離脱理由は家族の深刻な問題に向き合うためで、公式Xは「心から悲しいお知らせですが、アレックス・ベシア選手は、妻ケイラさんとともにチームを離れています。ドジャース組織全体は、ベシア一家に心からのお見舞いと祈りを送っています」と伝えた。
この発表を受け、ドジャース救援陣はWS期間中、ベシアファミリーとの共闘を示す意味で、帽子にベシアの背番号「51」を縫い付けて登板した。そして、この動きは対戦相手であるブルージェイズ側にも広がり、救援陣がドジャースと同じく帽子に「51」を刻みマウンドに立った。
■「人生には野球より大切なことがある」
敵味方関係なくベシアファミリーにエールを贈る行動は、多くの称賛を集めた。“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデス内野手は「ブルージェイズがああいうことをしてくれたなんて、本当に信じられなかった。WSという最高の舞台で勝利を追い求めている時でさえ、彼らは“人生には野球よりもっと大切なことがある。野球はあくまでスポーツなんだ”と分かっている。あの状況でそうした行動をとってくれたことに、敬意を表したい。そして、我々は彼らに感謝しているということを伝えたい」と語った。
また、ロバーツ監督も「本当に大事なものは、まさにああいうことなんだ。本当にアスリート同士の絆を表していると思う。お互いにどれだけ尊敬と愛情を持っているかを物語っている。これはアレックスへの、とても大きな敬意の表れだよ」と、感謝の弁を述べた。
ベシア離脱について、詳細な理由までは明かされていない。しかし、深刻な状況に直面していることは間違いなく、現在は両チームの祈りが届くことを願うばかりとなっている。
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