松山英樹だけでなく横浜CC経験組にも期待 日本勢が世界ランク上位者に対抗する ベイカレントクラシック | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

松山英樹だけでなく横浜CC経験組にも期待 日本勢が世界ランク上位者に対抗する ベイカレントクラシック

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松山英樹だけでなく横浜CC経験組にも期待 日本勢が世界ランク上位者に対抗する ベイカレントクラシック
  • 松山英樹だけでなく横浜CC経験組にも期待 日本勢が世界ランク上位者に対抗する ベイカレントクラシック

9日から神奈川県の横浜カントリークラブで、米ツアー、ベイカレントクラシックが開催される。同大会は今年から複数年契約。

2019年にスタートしたZOZOチャンピオンシップが昨年の大会で契約満了となったが、海外のトッププレーヤーが日本に集結する舞台が今年以降も用意されることになった。

出場する選手は全78名。その内の日本勢は、松山英樹、久常涼、金谷拓実、蟬川泰果、石川遼、中島啓太、生源寺龍憲、比嘉一貴、米澤蓮、金子駆大、小西たかのり、小平智、河本力、小林大河(アマ)、大西魁斗、堀川未来夢、中西直人の17名。

日本勢の中で注目は現時点(10月5日時点)で世界ランキング(以下WR)17位の松山英樹。そして、横浜CCで開催された大会に出場経験がある選手たちだ。

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■シャウフェレやモリカワらが出場

WRでトップ10に入っている出場選手は2名。WR4位、東京五輪金メダリストで昨季4大メジャー2勝のザンダー・シャウフェレ、WR9位、4大メジャー通算2勝をあげ2023年のZOZOチャンピオンシップ優勝者のコリン・モリカワだ。

他にもWR18位で今季、準メジャーとされている欧州ツアーのBMW PGA選手権を制しているアレックス・ノーレン、WR31位で4大メジャー1勝のウィンダム・クラーク、WR45位で今季米ツアー初優勝をかざったミンウー・リー、WR66位で米ツアー通算6勝、4大メジャーでの優勝争いの経験が豊富なトニー・フィナウらが出場する。

■松山英樹トップ25が50%超え

実績や経験が豊富な中堅、ベテランに加えて、伸び盛りの若手も多く出場する海外勢。それら強敵への対抗を最も期待できる日本選手はやはり松山だろう。

松山は今季の開幕戦、ザ・セントリーで4日間トータル35アンダーという驚異的なスコアで優勝して以降、目立った成績はない。トップ10もこの1回だけである。

だが、23試合(米ツアー22試合・欧州ツアー1試合)に出場してトップ25が12回。50%以上の確率でトップ25に入っており、高い安定感を見せている。

ベイカレントクラシック前最後の試合となった9月のBMW PGA選手権では、2日目に2つのイーグルを奪うなどしてこの日のベストスコアを叩き出し単独首位に浮上。3日目にスコアを崩し、最終的には13位タイとなったが、2021年ZOZOチャンピオンシップ以来の日本開催の米ツアー優勝に期待が膨らむプレーを見せた。

米ツアー公式サイトのベイカレントクラシック優勝予想では3番手だ。

今季の松山はグリーン周りのスタッツが秀でている。グリーン周りからアプローチショットのスコア貢献度を示すアラウンド・ザ・グリーンが5位、パーオンしなかった時にパー以上のスコアを出す割合を示すスクランブリングが6位、サンドセーブ率が1位となっている。

出場選手の中で最も多くのギャラリーを引き連れてのプレーになることが予想される松山。米ツアーで磨き抜かれた小技でゴルフファンを沸かせるのではないだろうか。

■横浜CC開催の日本オープン2018出場組

WR日本勢2番手は116位の久常、3番手が126位の比嘉、4番手が128位の中島、といった状況となっているため、日本のゴルファンの期待は松山に集中せざるを得なく感じるかもしれない。

しかし、今回は開催コースが横浜CCであることが、日本勢にとって有利に働くという見方ができる。

横浜CCは2014~16年にかけて西コースと東コースの一部を全面改修し、改修したホールが18年の日本オープンで使われた。そしてそのホールが今回のベイカレントクラシックでも使われるのだ。

今回ベイカレントクラシックに出場する選手の中で18年の日本オープンに出場している選手は石川、比嘉、小西、金谷、米澤、中島、堀川の日本勢7名にアダム・スコットを加えた8名。

石川が20位タイ、比嘉、小西、堀川が予選落ち。当時アマチュアだった金谷と米澤と中島が、それぞれ、24位タイ、33位タイ、予選落ち、という結果だった。アダム・スコットは50位タイだった。

■横浜ミナトチャンピオンシップ出場組

日本勢の横浜CC経験は2018年の日本オープンだけではない。23年と24年に開催された横浜ミナトチャンピオンシップの会場も横浜CCだった。

23年大会は、中島が優勝、蟬川が2位、金子が15位タイ、比嘉が19位タイ、堀川が25位タイ、河本、生源寺、米澤、石川、小西、中西が予選落ち。

24年大会は、米澤が優勝、堀川が4位タイ、金谷が7位タイ、金子と比嘉が19位タイ、蟬川が46位タイ、河本が55位タイ、石川、小西、中西が予選落ちだった。

■コース経験値を強みにできるか

横浜CCに対して良いイメージを持っている選手もそうでない選手もいるだろうが、コースを経験している、ということは海外勢にはない強みになる。

東京五輪の開催コース候補にもなった横浜CC。日本が世界に誇る名コースで、世界のトッププレーヤーを相手に上位争いを繰り広げるのは、コースを知っている日本選手かもしれない。

横浜CC開催大会成績

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著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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