
米スポーツメディア『The Athletic』は24日(日本時間25日)、今季の主要アワードを予想。ナ・リーグMVPに関しては大谷翔平投手(ドジャース)を選出した上で、「接戦にすらならない」と3年連続の受賞に太鼓判を押した。本塁打部門でトップを快走するカイル・シュワーバー外野手(フィリーズ)は10位に位置付けられ、予想外の低評価となった。
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■打者に加えて「投手で上乗せ」
今季のレギュラーシーズンも残すところわずか。個人成績も確定しつつあり、各賞については決着したと見る向きも少なくない。そういう状況で、『The Athletic』は主要な賞レースについて最終的な見解を示した。
選出の投票権を持つBBWA(全米野球記者協会)所属のキース・ロー記者(今年はナ・リーグ新人王を担当)が選出したもので、同記者は「私が担当している部門も含め、今年の各賞受賞者は正直言ってもう明白だと思います。ですから、この記事があなたを驚かせなかったとしてもご容赦ください」と記し、くだけた表現ながら本命は揺るがないと主張した。
遊び心を捨て、サプライズを否定した同記者が選んだナ・リーグMVPは、やはり大谷だった。「ここは接戦ですらない。オオタニは打撃だけでも賞を獲得できるだろうし、そこに投手としての価値を加えれば、さらに(プラス要素を)上乗せしているようなものだ」と指摘し、3年連続4度目のMVPは確実とした。
■2、3位にはDバックス勢が続く
同記者は、大谷に次ぐ2位にダイヤモンドバックスのヘラルド・ペルドモ内野手を選出。3位も同じくダイヤモンドバックスのコービン・キャロル外野手を選んだ。そして、本塁打王レースでトップを走るシュワーバーは10位。多くの報道で伝えられるイメージとはギャップがある順位だが、同記者は「シュワーバーは契約最終年となる今季、奮闘してキャリア最高の成績を残しているが、依然としてDH専念であり、守備面での価値はゼロ。ポジション的な観点も含めれば、他の選手より劣っていると言わざるを得ない」と主張した。
昨季の大谷もDH専念でMVPを獲得したが、「50-50(50本塁打、50盗塁)」という前人未踏の偉業を成し遂げたからこそ。シュワーバーが投打で活躍する大谷を上回るには、よほど際立った打撃成績を残さないと難しいのかもしれない。
また、同記者はア・リーグのMVP争いに関しても、アーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)を1位に指名。こちらも「議論の余地はない」と言い切った。ナ・リーグのサイ・ヤング賞候補では山本由伸投手が4位に選出された。
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