
負傷者リスト(IL)に入っているドジャースの“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデス内野手について、デーブ・ロバーツ監督が近況を報告。復帰が危ぶまれる状況であることを示唆し、今季の残りを全休する可能性について否定しなかった。
◆大谷翔平からポルシェを贈られた救援右腕ケリー、古巣復帰へ改めて意欲「ドジャースのために投げるのが最終的な計画」
■左肘の炎症でIL入り
チームきっての人気者、キケことE・ヘルナンデスは左肘の炎症で7月7日(同8日)にIL入りした。ところが、リハビリ開始後も症状は改善せず、IL入り後から1カ月経った現在も軽いキャッチボールを行うのが精一杯と伝えられている。
シーズンの残りを棒に振る可能性も浮上しているが、ロバーツ監督は4日(同5日)の会見で「今のところ、今シーズンはもうダメかもしれない……と心配する段階には来ていない。彼はコルチゾン注射や休養といった処置を行っており、早期回復のためにできることはすべてやっている。我々スタッフ全員、希望を捨てていない。ただ、もちろん保証はない」とし、復帰の見通しについて明言を避けた。
このコメントを受けて、米地元メディア『ドジャース・ネーション』が、「E・ヘルナンデス、今シーズン中の復帰は絶望的か」と報じれば、同じく『ドジャー・ブルー』も「復帰に期待するが保証はない」と伝えた。
■PSに向けて不安材料
E・ヘルナンデスは今季ここまで打率.195、8本塁打、22打点、出塁率.259、長打率.367と全体的に低迷している。しかし、E・ヘルナンデスに関して言えば、これからが腕の見せ所。ポストシーズン(PS)で無類の強さを誇り、大舞台に強い男として知られている。昨季のPSでも14試合の出場で打率.294、2本塁打、6打点、OPS .808をマーク。PSにおける通算本塁打数は「15」で、これはベーブ・ルースに並ぶ記録となっている。まさに“お祭り男”という異名にふさわしい活躍ぶりを見せてきた。
それだけに『ドジャース・ネーション』は、「E・ヘルナンデスが万全な状態に戻らなければ、守備での柔軟性やポストシーズンでの勝負強さを失うことになり、チームにとっては大きな痛手となる」と指摘した。
不本意な成績でレギュラーシーズンを終えても、ポストシーズンでは大仕事をするのが“キケ”であり、それが人気者なる所以。このままシーズン終了となるのか、ワールドシリーズ連覇を狙うドジャースにとって重要なポイントとなりそうだ。
◆「不安も痛みもない」佐々木朗希、見えてきた実戦復帰 巻き返しのカギは“新球”か……指揮官「大谷翔平に触発された」と説明
◆なぜ大谷翔平は「15年契約を拒否し、10年にしたか」 代理人が明かしたその理由は「キャリア終盤がダラダラと続いて……」