
右肩の「インピンジメント症候群」で、5月中旬から負傷者リスト(IL)に入っているドジャースの佐々木朗希投手が5日(日本時間6日)、約3カ月ぶりに取材に応じた。「健康面は問題なく、不安もなく痛みもない」と語り、復帰へ向けて自信を見せた。MLB公式サイトなど米複数メディアが会見の様子を伝えている。
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■打たせて取るツーシームを習得
リハビリ過程にある佐々木だが、軽いキャッチボールを経て、現在は本格的な投球練習に進んでいる。デーブ・ロバーツ監督によると、2日(同3日)に行った「ライブBP(実戦形式の登板)」では、90マイル台中盤(153キロ前後)のボールを投げていたという。今後は8日(同9日)にもライブBPが予定されており、8月下旬の復帰を目指してペースが上がっている。
取材に応じた佐々木は冒頭、右肩の状態について問われると「健康面はだいぶいい。不安もなく、痛みもない中で投げることができている」とし、問題がないことを強調。現在は技術面にフォーカスしており、その一環として新球ツーシームの習得に励んでいると明かした。
この新たな持ち球について、ロバーツ監督は「投手コーチとの話し合いに加えて、ショウヘイ(オオタニ)が速球系のボールを使い分けているのを見て、触発されたのだと思う。空振りを取れるフォーシームと、ゴロを打たせられるツーシームという2種類の速球を持つことは非常に強力な武器になる」と説明した。
■監督要望「自信を持って」
佐々木はツーシームについて、今後は打者の反応などを見ながら改善を加えていくと話し、「ライブBPでも使った。実戦でも使っていく」と意欲を見せた。
佐々木は離脱するまで8試合に先発し、1勝1敗で防御率4.72。WHIPは1.49となっていた。真価を発揮するまでには至っていないが、ロバーツ監督は今後について「ストライクゾーンをしっかり攻めること、自信を持って投球を行うこと。そして、全体的により良いパフォーマンスを発揮してほしい。開幕から学んだことを踏まえてね」と話し、期待を寄せた。
痛みが出ないようなフォームに辿り着いたとも語った佐々木。球速低下が懸念されていたフォーシームの威力を取り戻しつつ、新球ツーシームも習得……。巻き返す準備は整っているようだ。
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