
パドレスのダルビッシュ有投手が24日(日本時間25日)、敵地でのカージナルス戦に先発登板したが、3回1/3でKOされた。69球を投げて8安打8失点、防御率は9.18に悪化した。ナ・リーグ西地区で2位につけるチームは、打線が奮闘したものの7-9で敗戦。この結果、1位ドジャースとのゲーム差は「5」に広がった。
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■体調も肘の状態も問題なし
日米通算で日本選手最多となる204勝目をかけて、敵地カージナルス戦に臨んだダルビッシュだったが、最悪の展開となった。
初回に1点を失うと、2回には3ラン2発を浴びて一気に6失点。3回は3者凡退で退け、立ち直りの気配を見せた。しかし、それも束の間。4回にも1死三塁のピンチを招くと、「2番DH」のイバン・ヘレーラ捕手に中前適時打を許し、8点目を失った。
なおも1死二塁となったところで、2番手の松井裕樹投手にマウンドを譲った。この日は結局、今季最短の3回1/3で降板し、今季ワーストの8失点と打ち込まれた。
今季は右肘炎症のため、開幕を負傷者リスト(IL)で迎えたダルビッシュ。リハビリ等を経て、今月7日のダイヤモンドバックス戦でようやく今季初登板。この日が4度目の先発マウンドだったが、またも白星に恵まれなかった。
3敗目(0勝)を喫した右腕は試合後、体調も肘の状態も問題ないと明言。その上で「復帰してから4試合も与えられたわけだし、(プロとして)21年もやってきているんだから、言い訳はできない。ただ、もっと良くなるはずだ」と振り返った。
■2ストライクからミス
一方でマイク・シルト監督は楽観的な見方を示した。投球部門における各種指標が良好であることを指摘し、「球速こそ以前のような90マイル後半には戻っていないが、それ以外の数字はすべて問題なく、ごく普通のダルビッシュらしい傾向を示している」とコメントした。
その上で、この日の投球については「今夜は2ストライクに追い込むまでは、かなり良かったと思う。しかし、2ストライクからいくつかミスをしてしまった……。コントロールが定まらず、相手にきっちり打たれてしまった」とし、勝負球が甘く入ったと分析した。
MLB公式サイトによると、トレード期限まで残り1週間となる中、パドレスは打者の獲得を目指しているという。しかし、それも投手陣がしっかりしていることが条件。ダルビッシュが不甲斐ない投球を続けるようだと、補強対象に先発ローテーションを守れる投手が入ってくる可能性もあるとした。
ダルビッシュは次回登板で日米通算204勝を達成できるか、38歳の巻き返しに期待が集まっている。
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