【皐月賞/血統ペース理論】「良馬場を条件に妙味あり」ジーティーアダマンが作るペースに“適合性の良い”注目馬 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【皐月賞/血統ペース理論】「良馬場を条件に妙味あり」ジーティーアダマンが作るペースに“適合性の良い”注目馬

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【皐月賞/血統ペース理論】「良馬場を条件に妙味あり」ジーティーアダマンが作るペースに“適合性の良い”注目馬
  • 【皐月賞/血統ペース理論】「良馬場を条件に妙味あり」ジーティーアダマンが作るペースに“適合性の良い”注目馬

20日に中山競馬場で行われる第85回皐月賞(GI、芝2000m)には、無敗のホープフルS勝ち馬クロワデュノール、そのクロワデュノールに東スポ杯2歳Sで肉薄したきさらぎ賞1着馬サトノシャイニング、藤田晋オーナー所有の3戦3勝馬エリキングらが出走予定。

ここでは血統+ペースによる「独自の血統ペース理論」から注目馬を導き出す。

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■レースを支配するのはジーティーアダマン

今年の登録メンバーを見ると、この世代の重賞勝ち馬やトライアル組が揃って登録しており、無敗の連勝中の存在もおり、賑やかな皐月賞となりそうである。

血統を探求する観点から登録メンバー全体を俯瞰すると、父サンデー系10頭、父キンカメ系8頭、その他3頭ということで、相変わらず父系の血の偏在が解消されていない状況が続いており、牡馬クラシック路線は種牡馬検定レースであることから、将来の種牡馬として期待されるだけに、この偏在状況は気になるところである。

想定逃げ馬:ジーティーアダマン

父:ルーラーシップ母父:マンハッタンカフェ形相遺伝対象:カウニスクッカ(母)同馬が逃げて作り出す血統ペース:形相遺伝対象からNative Dancer系統のペース(サンデー系種牡馬は母方を引き出しブラインド解釈する為)

今回の登録メンバーから診て、ジーティーアダマンの逃げが有力と診る。当初は抽選対象だったが、回避馬が出たことにより出走が叶った幸運馬である。

デビューからまだ2戦しか走っていない無敗馬だが、いずれも逃げて快勝。陣営からはハナに拘っている訳ではないという主旨のコメントが出ているが、大一番で結果が出ている作戦を変える必要は無く、競合型も不在であることから、ジーティーアダマンが逃げると診る。

ジーティーアダマンという馬は、一見すると逃げる血統には見えないが、形相遺伝対象である母カウニスクッカは、現役時代4勝中3勝を逃げ切り勝ちで挙げたタイプであり、これが本馬の現在の走りに遺伝されていると診る。本馬が逃げる作戦を採用することは遺伝背景に基づいて適しており、積極的に採用するべきである。

■ペースへの適合性が高い注目馬

レースを支配する血統ペースを求めたところで、次に血統ペースの観点から現時点の注目馬を一頭取り上げてみたい。逃げるジーティーアダマンも面白そうな存在だが、皐月賞のトライアルではないものの、長年リンク実績がある共同通信杯で2着好走のカラマティアノスを面白そうな存在として少々考察してみたい。

注目馬:カラマティアノス

父:レイデオロ母:ダンサール母父:ハーツクライ ・形相遺伝対象:レイデオロ(父)・形相遺伝対象の血統ペース:Mr. Prospector系統・血統ペース適合判定:Aランク(良好)       前走の共同通信杯では、最後の直線で最内から鋭い伸びを見せ、最後は勝ち馬に交わされたが2着と好走している。今回想定するジーティーアダマンが逃げて作り出す血統ペースに対しては、形相遺伝系統がMr. Prospectorの血を介しているが、その先はNative Dancer系統で合致しており適合性が良い。登録メンバーの中には父Mr. Prospector-Native Dancer系統は他にもいるが、形相遺伝系統としてNative Dancerの血を持つ馬は、逃げ馬と本馬のみである。

本馬の形相遺伝対象のレイデオロは近年の活躍馬でご存じの方も多いと思うが、17戦7勝の戦績で、そのうちGIを3勝、名伯楽・藤沢和雄氏に悲願の日本ダービー勝利を届けた活躍馬である。

他にも天皇賞・秋の勝利や、ジャパンC・有馬記念2着などがあり、中距離から中長距離に適性を持つタイプだったが、その母父シンボリクリスエスからSeattle Slew系統へと辿る形相遺伝背景を持つことから、豊かな米国的スピードを受けた反面、その裏返しとして道悪でパフォーマンスを落とすタイプでもあった。ということは、本馬はこの形相遺伝の影響を受けているということで、やはり道悪を苦にするタイプと診る。

そして、本馬はこれまでの戦績で1800mまでしか経験していないが、このような形相遺伝背景から診て今回の2000mは全く問題が無く、更に2400mという舞台へ進んでも全く問題は無い。陣営は使う距離を延ばすべきと進言する。

父レイデオロの皐月賞は5着だったが、出遅れて後方からの追い込みとなってしまい、4角5番手以内の馬で上位が決したレースで届かなかった。本馬もやや出遅れ癖があるようだが、共同通信杯のような立ち回りであれば好走可能と診る。

春は気候が変わりやすい時期であり、天気予報も微妙であるが、今回の想定血統ペースへの適合具合は絶好であり、良馬場を条件に妙味ある存在と診る。

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◆著者プロフィール

MASA平成の初め、中島国治氏の血統理論と出会い、大いに感銘し影響を受ける。この中島理論をレース予想にどのように結びつけるかを研究し続けた末に、逃げ馬が自身の血統構成から作り出す「血統的なペース・流れ」がレースを支配するという「血統ペース理論」を開発、現在競馬予想家として、中島理論の継承努力を続けている。

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