
シーズン開幕を目前に、スプリング・トレーニングで各チームの新戦力選手が注目されているが、ほぼ変わらぬ顔ぶれで新シーズンを迎えているのがマリナーズだ。
昨季はわずか1ゲーム差で惜しくもワイルドカードを逃したが、好調の要因であった最強投手陣は今季もそのまま残っている。
米データサイト『ベースボール・プロスペクタス』の成績予測システム「PECOTA(ペコタ)」による2025年シーズンの順位予想でも、失点数は全30チーム最少の619点となっている。
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■安定の先発陣。4投手が10勝以上と予測
昨季のマリナーズの先発防御率3.38はメジャートップを誇ったが、その盤石のローテーションが今季も健在だ。
3年連続2桁勝には1勝届かなかったエースのローガン・ギルバート投手を筆頭に、2023年にサイ・ヤング賞投票5位に入った32歳のルイス・カスティーヨ投手が2番手、さらに2年連続2桁勝利のジョージ・カービー投手が続き、昨季初の規定投球回に到達し10勝、防御率2.94と2年目で飛躍したブライス・ミラー投手。そして、急成長を見せた2年目のブライアン・ウー投手が5番手で9勝を挙げた。
米データサイト『Fangraphs』と、同サイトの成績予測システム「Steamer」によると、マリナーズの先発ローテーションと各投手成績予想は以下の通り。
1 ローガン・ギルバート/右 12勝11敗 防御率3.432 ルイス・カスティーヨ/右 11勝11敗 防御率3.643 ジョージ・カービー/右 11勝10敗 防御率3.524 ブライス・ミラー/右 10勝11敗 防御率3.905 ブライアン・ウー/右 9勝9敗 防御率3.86
■充実のリリーフ陣に藤浪晋太郎がマイナーから挑む
昨季メジャー9位の防御率3.71のリリーフ陣も変わらず、22セーブ、防御率2.12の守護神アンドレス・ムニョス投手や、71試合登板のトレント・ソーントン投手、42試合登板で防御率1.94のコリン・スナイダー投手など、充実のリリーフ陣は健在。そこに、メジャー3年目の藤浪晋太郎投手がマイナー契約からロースター入りを目指して、スプリング・トレーニングでアピールを続けている。
“投手王国”の強みを生かすには打線の奮起が待たれるが、得点数に関してはメジャー23位の669点と予想値は低い。しかし、プレーオフ進出率61.0%はリーグ6位。ワイルドカードでの進出の可能性は十分にありそうだ。短期決戦のポストシーズンは投手陣がカギを握るだけに、プレーオフに進出できれば躍進も期待できる。
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