今季ア・リーグ東地区4位に終わり、7年ぶりにプレーオフ進出を逃したニューヨーク・ヤンキース。名門再建へ向けて、今オフにフリーエージェント（FA）となるロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平の獲得に乗り出すとされているが、米メディアでは契約に至らなかった場合を想定し、早くも次善の策が報じられている。
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■キアマイアーにターゲット変更も
今季低迷したメジャー屈指の人気球団ヤンキース。再建へ向けた補強策は、大谷のFAを巡る話題と同様に連日報じられている。
米スポーツメディア『FANSIDED』は5日（日本時間6日）、「ヤンキースはショウヘイ・オオタニを獲得できないかもしれないが、同地区のライバルチームから俊足外野手を奪う可能性はある」との見出しで記事を公開した。
同メディアは大谷について「2回目の右肘手術を受けたもののFA市場では引っ張りだこになるだろう」と記した上で、「ヤンキースは二刀流のスーパースターを獲得する候補のひとつ」と位置付けた。しかし、大谷との契約が成立しなかった場合には、別の選択肢が浮上すると指摘。その1人として名前を挙げたのが、トロント・ブルージェイズの外野手ケビン・キアマイアー。4日（同5日）にワイルドカード・シリーズでの敗退が決まったばかりの33歳は今季、打率.265、8本塁打、36打点、OPS.741を記録した。
■経済的な観点から魅力的な存在
記事は「（成績面で）オオタニには遠く及ばないが、決してダメというわけでもない」と評価。そして、「彼はスピードがあり、エリートディフェンダー。 左打者であり、右打者中心のヤンキース打線の中でバランスを取るのに役立つだろう。そして、彼は外野3ポジションすべてでプレーできる」とし、大谷とは異なる長所に目を向けた。
キアマイアーは4日（同5日）のミネソタ・ツインズ戦後、早速自身のFAについて言及。「まず、オオタニに相場を決めてもらいたいね。その後、全体的な市場の流れを見守りたい。私に興味を持ってくれたすべての球団の話に耳を傾けたいと思っている。そこから進めるつもりだ」とし、大谷の動向を見ながらの交渉になるとの見解を示した。
記事は「オオタニは負傷したとはいえトップのFA選手であり、市場の方向性を決める存在。そして、キアマイアーは複数チームから興味を持たれる選手であり、外野の選手層を広げ、左打者を加えたいと考えているチームにとって、経済的にも魅力的な選択となるだろう」と締めくくった。
ほぼすべてのポジションで補強が必要と言われるヤンキース。特に左打者の獲得は必須で、大谷のほかコディ・ベリンジャー（シカゴ・カブス）もターゲットとされている。いずれにせよ、大谷の新天地が決まるまでは、キアマイアーら“第2、第3候補”も決断を下せない可能性が高い。
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文●SPREAD編集部
