【全英女子オープン】岩井明愛、5戦連続トップ5の勢いそのまま コース味方につけ攻撃力全開か | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【全英女子オープン】岩井明愛、5戦連続トップ5の勢いそのまま コース味方につけ攻撃力全開か

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【全英女子オープン】岩井明愛、5戦連続トップ5の勢いそのまま コース味方につけ攻撃力全開か
  • 【全英女子オープン】岩井明愛、5戦連続トップ5の勢いそのまま コース味方につけ攻撃力全開か

全英女子オープンが10日に開幕する。会場となる英国のウォルトンヒースゴルフクラブは、全英の代名詞となっているリンクスコースではなく、内陸にある日本人選手にとって馴染みがあるタイプのコース。渋野日向子が優勝した2019年大会のコースと似ているタイプのコースだ。

今回は、リンクスコースでの開催だった2020~22年大会よりも日本勢に期待できるわけだが、海外メジャーで2戦連続優勝争いに加わった畑岡奈紗や、抜群の安定感を誇る古江彩佳、復調気配の渋野といった米ツアーで活躍を続ける選手以上に、日本ツアーで実績を積み重ねている岩井明愛に注目したい。

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■5戦連続トップ5

岩井は日本ツアーで当たり前のように優勝争いに加わっている。最近5戦ですべてトップ5入り。今季現時点(8月7日時点)でのトップ10の回数は11回で、昨季の年間女王で今季もメルセデス・ランキングトップの山下美夢有と1回差の2位だ。

元々、攻撃的なプレースタイルの岩井。ここへきて、爆発力に安定感が加わってきている。6月のニチレイレディスの2日目に62(パー72)のビッグスコアを叩き出すだけでなく、最近5戦の全18ラウンドでオーバーパーのラウンドがない。技術的な部分だけでなく、コースマネージメントやメンタルのコントロールもうまく行っていることがうかがえる。

岩井明愛の直近5試合成績

岩井明愛の直近5試合成績

■パーオン率1位&ショートゲームの成長

岩井はパーオン率が高い。現時点で74.4532%、堂々1位だ。ショットの精度の高さが、好成績を支えている。

ただ、パーオン率は昨年すでに73.8519%で3位と高水準だった。ショットの精度の上積みだけが、昨季40位のメルセデス・ランキングを今季現時点3位へ押し上げているわけではないだろう。

安定感が加わってきているのはパットの成長が大きい。平均パット数(パーオンホール)が51位から4位、平均パット数(1ラウンド当たり)が89位から46位と、昨季に比べてデータが大きく向上している。

平均パット数は、グリーンを狙うショットやグリーンまわりからのアプローチショットの影響も受けるため、平均パット数だけでパットの成長を測ることはできないが、3パット率の82位から28位への向上を含め、これだけの順位の向上はパットが成長していると判断して良いのではないか。

ウォルトンヒースゴルフクラブのグリーンでは自信を持ってストロークしたい。

岩井明愛パッティングスタッツ

岩井明愛パッティングスタッツの比較

■世界ランク下位の伏兵が優勝する傾向

全英女子オープンは、近年、伏兵が優勝する傾向にある。渋野の2019年大会前の世界ランキングは46位だった。2020年大会で優勝したソフィア・ポポフにいたっては大会前の世界ランキングは304位だった。

同じ海外メジャーでも、全米女子オープンは地位を築いている実力者の優勝確率が高い。2018年大会はアリヤ・ジュタヌガーン、2022年大会はミンジー・リーが優勝した。それぞれ当時の世界ランキングトップ5の選手だ。

全英女子オープンは、世界ランキング下位の選手のチャンスが広がることを特徴として挙げるとすれば、世界ランキング52位の岩井に優勝のチャンスがめぐってきても不思議ではない。

パー5の2打目での直ドラや、グリーンまわりからの片手打ちなどからも伝わるように、スケールの大きなプレーを続ける岩井。初の海外メジャーとなった7月の全米女子オープンでは1打足りず予選落ちとなったが、調子の良さだけでなく、開催コースの特徴など好材料が多い今回の全英女子オープンでは上位進出に期待して良いだろう。

全英OP・全米OP優勝者

全英OP・全米OP優勝者

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著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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