先週は、世代最初の重賞、函館2歳Sが行われ、10番人気の伏兵ゼルトザームが制覇し、重賞一番乗りを果たした。また、福島では、新種牡馬ロジャーバローズ産駒が初勝利をマーク、美浦・奥平雅士厩舎が、新馬戦2連勝を飾るなど、トピックの多い2日間だった。
今回は先週の2歳戦（芝・ダート）の結果を踏まえ、東西の注目すべき4頭をピックアップして分析する。
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■ゼルトザーム
★★★★☆牡 （栗）加用正父:ヘニーヒューズ 母:ロザリウム短評:15日函館2歳S（GIII、芝1200m）に出走。大外枠から好発を決め、道中は中団の外めを追走。勝負どころで徐々に先団に進出し、直線では馬場の真ん中から堂々と抜け出して差し切り、1馬身差の快勝。世代最初の重賞ウィナーに輝いた。ダートを勝ち上がっての臨戦で人気は低かったが、新馬時の評価で、芝でも十分に通用しそうな素質馬、と書いていたように、芝に変わってもスピードとパワーでライバルたちを蹴散らして見せた。重馬場が奏功したことは確かだが、引き続き芝のレースや、距離が伸びても対応できそうな印象。芝・ダートの二刀流で、世代を引っ張る存在になることを期待したい。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100％超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。
