村田諒太が挑む、WBA世界ミドル級タイトルマッチが5月20日、有明コロシアムで行われることになった。3日、都内で記者会見が行われた。
会見に登壇した浜田剛史氏は、今回の村田のタイトルマッチについて「去年から、村田はいつやるのかと言われていましたが昨日(4月2日)、正式に決まりました」と話した。水面下での調整では、さまざまなステークホルダーを含めたタフなネゴシエーションとなってきたことは想像に難くない。
日本国内で、世界ミドル級タイトルマッチが開催されること自体、軽量級に強い日本市場では珍しい。もちろん、村田諒太という日本人として稀有な選手の存在あってのものである。
浜田氏は「試合までひと月半ありますので、コンディションを整えて挑んで欲しい」と期待を示すとともに、このタイミングでの試合については、「ちょうどモチベーションも技術も身につけたタイミングですので、我々もほっとしているところです」と本音も。
「村田選手にとっては人生で一番大事な試合とみています」と話した浜田氏。世界戦で勝つか、負けるかでその後の世界は全く変わる。村田諒太も話しているように「オープニングとエンディングが背中合わせ」なのだ。
勝負の世界の魅力に含まれる、残酷さ。特にボクシングという伝統的な競技で、世界的にも競争が激しいミドル級である。タイトルマッチを「楽しんでください」と話した村田の表情には、すでに一本の緊張の糸が存在しているかのようだった。
《編集部》
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